最新型たまごっちに「押せないボタン」がある理由 25年間の“伝統”のなせる業

 大人気携帯型育成玩具「たまごっち」シリーズの最新機種「Tamagotchi Smart(たまごっちスマート)」が23日、株式会社バンダイから発売された。今作も過去機種と同様に、本体下部には「3つのボタン」が取り付けられているが、ゲーム操作に使用できるボタンは1つのみで、左右2つの突起は押すことができない。同シリーズ史上初のタッチ液晶を搭載してもなお「3つのボタン」を残す理由を、企画開発担当の安田江利果氏が明かした。

 「ボタンを1つにした」のではなく「3つのボタンの意匠を残した」。たまごっちの「丸い本体」や「四角い液晶画面」「3つのボタン」など特徴な見た目は、初代モデルから現在まで約25年間継承されている。安田氏は、シルエットを見ただけで多くの人が「たまごっち」だと認識できるほど、それらの特徴が世間に浸透していると考え、「-スマート」開発時にも「ボタンをデザインとしては残したい」と強くこだわっていたという。

 新機種の目玉機能でもあるタッチ液晶の搭載を優先しつつ「3つボタン」のデザインを残した結果、小ぶりな”押せないボタン”が生まれた。中央のボタンは、スマートフォン等の「ホームボタン」をイメージしている。

 約3年ぶりの新作では「ごはん」がデリバリー風になったり、たまごっち同士の「お見合い」がマッチングアプリ風になったり、お世話の内容も「今っぽく」変化した。一方で電源のON/OFFスイッチがなく「命がスタートすると死んでしまうまでやめられない」など、25年間大切にしてきた”らしさ”も残している。

 安田氏は「大人の方々も楽しんでいただけるように作っている」と自信を見せ、「自分も楽しんでお子さんにもプレゼントするみたいな形でぜひ遊んでいただけたらと思います」と話していた。

(よろず~ニュース・今井 佳奈)

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