これがジオラマ?ツイッターに突如出現した『信号機を摘む手』が話題 「本物にしか見えない」

「信号機が完成しました!」

Twitterのタイムライン上に突如として出現した「信号機を摘む手」が大きな注目を集めている。これは3DCAD、3Dプリンター、レーザーカッター等を使い、都市風景のリアルなジオラマを制作しているMAJIRIさん(@Cityscape_Std)。

質感と言い作り込みの細かさと言い、画像で見ると本物の信号機との違いがまったくわからないこのミニチュア。Twitterユーザー達からは「本物にしか見えない」という驚きのコメントが多数。中には「これは本物の信号機を巨人が掴んでいる写真ですね、私は騙されませんよ」というコメントまであった。

制作の背景についてMAJIRIさんにお話を聞いた。

野中比喩(以下「野中」):MAJIRIさんはいつからジオラマ制作を始められたのですか?

MAJIRI:大学4年の時コロナで自宅待機となり、その時間を有効活用できないかと思い、本格的にジオラマ制作を開始しました。それ以前、小学生の頃からジオラマには興味があったのですが、金銭面や技術力のなさから本格的に制作することはありませんでした。都会の街並みが好きなので、それを机の上に再現したいという欲求からジオラマを作っています。

野中:田舎に住んでいる私にとって、こうやってSNS上で都市の景観の魅力を味わえるのは嬉しいです。

MAJIRI:日本の都市の魅力は、欧米に比べて近代に建設された都市高速や鉄道網です。ビルの合間を縫うように走る首都高などがその大きな魅力の一つだと考えています。過去作では最も複雑なジャンクションと言われる、首都高速の箱崎ジャンクションを作りました。普段は渋滞多発地点として嫌われていますが、ジオラマにすることでその建築の凄さなどがよりわかりやすく感じられると思います。

その他にも、日常生活では気にも留めないような、室外機や電線、配管などもジオラマに配置すると美しささえ感じます。そして、一見雑多に見えるような風景にも魅力が詰まっている事を感じさせてくれると考えています。

野中:これまでいくつの作品を作ってこられましたか?

MAJIRI:現在大小合わせて10作品です。今後はさらに制作ペースを上げて、1ヶ月2作品程度を目標に創作活動を行いたいと思っています。

野中:次回作はもうお決まりでしょうか?

MAJIRI:次回は地下鉄の駅を作る予定です。横から覗き込むと、そこには東京の地下鉄ホームが広がっている、そんな情景をイメージして現在設計を進めています。その他にも、新宿駅付近や、御茶ノ水駅、大阪駅、首都高速江戸橋JCTなども今後の制作候補です。

野中:写真だけじゃなくYouTubeで制作過程も見ることができるので今から楽しみです!

MAJIRI:これまでジオラマは、完成写真ばかりに注目が集まり、その制作過程を発信するジオラマ作家の方は多くありませんでした。しかし、ジオラマの魅力はその完成形だけでなく、どのようにして作ったのか?が面白いものでもあると思います。それが最もわかりやすい形でお伝えできるのがYouTubeだと考え、動画投稿を行なっています。

また、私の動画では細かな技術解説をしたり、全工程を事細かに写すわけではなく、模型を知らない方にも楽しんでいただけるよう、大まかな流れがわかるような動画に仕上げているつもりです。自分でジオラマは作らないけどちょっと興味があるといった方にも見て楽しんでいただけると嬉しいです。

◇ ◇

TwitterやYouTubeを活用し、ジオラマの魅力を多くの人に伝えているMAJIRIさん。これからもぜひ一層の活躍をされることを期待したい。

(よろず~ニュース特約・野中 比喩)

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