水族館で「サーモンはサケではない」“正体”の魚を展示 攻めまくり「美味しくてすごい生き物展」

 東京・池袋のサンシャイン水族館が17日、食をテーマにした特別展「美味しくてすごい生き物展~美食奇食珍食生物図鑑~」(18日~7月10日)の開幕を前に、関係者を招き内覧会を開いた。

 水族館としては攻めまくりな展示が並んでいた。「お寿司屋で食べる“サーモン”は“サケ”ではない」との解説とともに、サーモンの正体・ニジマスが水槽で泳ぐ。オオグソクムシやタランチュラなど、インパクト大の生き物が生体展示され、水族館スタッフによる食レポも記載。ふなずしの匂い体験コーナーや昆虫食の解説など、斬新な切り口で生き物のすごさやおもしろさに迫る。

 同水族館で、食をテーマにした特別展が開かれるのは初。人間の命をつなぐ生き物たちへの感謝の気持ちや、生き物の素晴らしさを水族館として伝えたいとして企画された。

 飼育スタッフの今井俊宏さん(28)は「生き物を飼育しているからこそ食の大事さ、生き物からいただいている命の尊さがわかる。食事をする前に『いただきます』とあいさつするのは日本だけ。生きるためには命をいただくということの大事さ、生き物からいただいている命の尊さを伝えたい」と強調し、食育も意識する。

 特別展にあたって、水族館スタッフが昆虫やサソリまでも実際に食べた。今井さんは「全部食べました。タランチュラがおいしい。かつおぶしをずっとかんでいる感じでした。オオグソクムシはエビやカニのよう」と驚く。新たな発見や食の奥深さまでも、人気水族館ならではのユニークな手法で伝えていく。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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