仮面ライダースーツアクターが顔出し初主演 高岩成二「役所広司さんや中井貴一さんに近づけたら」
4月23日から映像配信フォームひかりTVで放送が開始されるドラマ「グッドモーニング、眠れる獅子」の完成披露イベントが9日、都内で実施され、特別上映などが行われた。平成仮面ライダーで長年スーツアクターを務めた高岩成二が、顔出しでは初の主演を務める話題作。53歳は「くたびれた感じもアクションも、今の自分をそのままに出した」と語り「大好きな役所広司さんや中井貴一さんに近づけたらいいなと思って演じた」と、目標にする俳優たちを明かした。
高岩のスーツなしでの初主演に注目が集まるのはもちろん、ヒロインを演じる日向坂46・渡邉美穂の劇中歌への初チャレンジ、歴代仮面ライダー主演俳優(椿隆之・井上正大・西銘駿・佐野岳)が高岩と直接対決するなど、ライダーファンだけでなくとも見どころが満載。舞台には高岩、椿、井上、西銘、佐野、坂本浩一監督が顔をそろえた。
仮面ライダー主演俳優4人が出演。井上は「出演オファーが来たときに、高岩さんをボコれると聴いて、これは出るしかないと」と回答し、会場から笑い声と大きな拍手が。西銘は「ライダーの先輩方と一緒でライダーの現場のような懐かしさもありつつ、また新たに成長する機会になりました」と有意義な現場であったことを語り、高岩も西銘へ「ライダーの現場でも一度向かい合った回があったね」などとコメント。「それ僕の回!」と坂本が拾うと、「これライダーの現場ですか!?」との井上のツッコミに会場が沸いた。佐野は「アクションの“師匠”高岩さんとご一緒でき、顔出し初主演という記念すべき作品に嬉しい。かねてからご一緒したいと話をしていた坂本監督とも作品づくりに携われてよかった」と自身にとっての本作出演の意義を語り、椿は「高岩さんはドラゴンボールの孫悟空みたいな人。どんなピンチもチャンスに変える存在で、現場でも安心感があった。仮面ライダー主演俳優たちも僕にとってはある種運命的な存在で、とても自然に現場に入れた」と現場の和気あいあいとした雰囲気を伝えた。
坂本監督は俳優高岩の魅力について「最初の仕事・仮面ライダーWから10年以上の付き合い。仮面ライダー撮影中、テストではマスクを脱いでお芝居をしていた高岩さんをずっと見てきた。それをどうにか皆さんにお見せしたいなと」と語り、長年ヒーローを演じてきた高岩が、これまでもマスクの下でしっかりと演技をしてきたという、高岩の俳優としての一面を明かした。
また、坂本監督にはキャストから、その撮影スピードの速さを明かす声が上がり、「その場でアクション作り上げていく高岩と坂本のプロフェッショナル同士のスピード感は、超一流だと改めて感じた」と佐野。登壇を予定していたが新型コロナウイルス感染のため欠席となったヒロインの渡邉美穂について、女優魂を感じたエピソードを問われ、高岩はクライマックスの泣き演技のシーンをの思い出を上げた。坂本監督は「本人から、自分で泣きたいので時間をくださいと申し出があり、何度もテイクを重ねたが、毎回真剣にシーンに取り組んでいた」と、渡邉の姿勢を語った。また劇中歌の曲やダンスについても、普段の日向坂46での楽曲やダンスと違う方向性のものにあえて取り組んだという、監督としての意図も明かした。
イベント終盤には、渡邉から作品ファンへの手紙が代読された。舞台挨拶へ登壇できない無念さを語るとともに、現場で渡邉が感じた作品の魅力を紹介。「自身の衣裳を代わりに高岩に着てほしい」などの“高岩いじり”も飛び出し、和気あいあいとした現場の空気感を漂わせた。最後に高岩は「新型コロナウイルスの影響などもあり困難も多かったが、今後もエンターテインメントとして皆様に楽しんでいただける作品作りに取り組んでいきたい。本作も、ひとりでも多くの皆様に見ていただければ嬉しいです。楽しかった・かっこよかったと触れ回ってください!」と話し、イベントを締めくくった。
(よろず~ニュース編集部)