引退した競走馬たちの「第2の馬生」を支える認定NPO法人「引退馬協会」は16日、同協会が所有する引退馬・ナイスネイチャ号の誕生日を記念し、寄付金を募る「バースデードネーション」を開始した。当初の目標額は850万円だったが、5時間ほどで軽々と突破。その後、目標を1360万円に引き上げたが、これも半日たたずに突破した。

　同馬のバースデードネーションは、今年で6回目。今回は「再就職支援」をテーマとし、有名無名を問わず、競走を引退した馬たちの再就職支援を支援するための寄付を募った。寄付金は収納代行会社から認定NPO法人引退馬協会へ送られ、収納代行会社などに支払う手数料を差し引いた額を再就職支援プログラムに申し込みされた馬のためのリトレーニング費用（馬の預託料、調教料、獣医療費）と、プログラム入厩舎前の医療費助成及び療養奨励費として使用。費用を1頭あたり170万円とし、5頭分の850万円を目標としたが、早期達成のためさらに3頭分を上乗せしたが、こちらも突破した。

　ナイスネイチャは1990年デビューの競走馬で、高松宮杯（当時G2）など重賞を4勝。G1制覇には手が届かなかったが、有馬記念では91～93年で連続3着に入り、希代の“ブロンズコレクター”と称されるなど、G1馬に劣らぬ人気を誇った。

　そして昨年、オグリキャップ、トウカイテイオー、メジロマックイーンなど、過去の歴史的名馬を美少女に擬人化したスマートフォン向けアプリゲーム「ウマ娘　プリティーダービー」が大ヒットしたことから、同作に登場する同馬の人気もさらに上昇。昨年のバースデードネーションでは約3600万円という驚異的な額が集まり、今年のドネーション募集サイトでも「ウマ娘」の影響が言及された。

（よろず～ニュース編集部）