伝説の“荒川道場”どこでも再現!? 素振り練習用ポータブル畳をメーカーが開発
岡山県のい草メーカー・大島屋は野球・ゴルフの練習用に特化したスポーツ専用の畳を開発。17日から予約販売を開始した。畳の上での素振りは、ソフトバンク・王貞治球団会長や、松井秀喜氏が現役時代に行っていた練習法。同社は体幹を鍛え、軸を作るのに最適だとメリットを語った。
い草は生活様式の変化で、年々生産量が減少。業界の衰退に危機感を覚えた同社社長が、伝説の“荒川道場”に活路を求めた。王会長が現役時代に当時の巨人・荒川博打撃コーチの指導の下、畳がすり切れるほど素振りをして一本足打法を完成させたという逸話をヒントに、スポーツ畳の開発に着手。約2年かけて商品化にこぎつけた。
プロ野球の打撃コーチが、同社にスポーツ畳を注文。キャンプで練習法として提案し、実際に活用された。“荒川道場”ではボロボロにすり切れた畳も、同社の加工技術で耐久性がアップ。折りたたみ可能で、持ち運び用の袋付き。担当者は「ヨガをする人が、ヨガマットを持ち運びするように使ってほしい」と屋内外での使用を想定する。
当初は「Home run-畳」として野球用に開発されたが、ゴルフ好きの同社社長が畳の上で素振りを始めたところ腕が上達。ゴルフ用の「300yard-畳」としても応用された。担当者は「足趾筋(そくしきん)が鍛えられます。若い頃のようにスイングスピードが上がり、飛距離も伸びました。スコアは……ですが」とリアルに語る。
同社は応援型クラウドファンディングサービス・Makuakeを通じて予約販売を開始。高校生以上のプロ用、中学生以下対象のジュニア用ともに申し込み順調で、一般販売も予定している。荒川道場が世界のホームラン王を育て上げたように、スポーツ畳からもスラッガーが誕生するか?
(よろず~ニュース・杉田 康人)