【漫画】“浮世絵あるある”でツボを突く!SNS時代の浮世絵師が生み出すフレーズに共感
数多い漫画作品の中で、ひとつのジャンルとして確立されている“あるある漫画”。そのジャンルに、浮世絵という新たなアプローチで作品を発表しているのが、漫画家の山田全自動さん(@y_haiku)。浮世絵師風イラストの横に、共感を呼び起こすフレーズが添えられたその1コマは、多くの人々に熱く支持され、今やInstagramのフォロワーは驚異の100万人越え。さらには、『山田全自動でござる』(ぴあ)や『山田全自動と林家はな平の落語あるある』(辰巳出版)などの著書も多数出版している。
そこで今回は、山田全自動さんのインタビューと共に、その共感必須の“浮世絵あるある”作品をお届けする。
昭和初期から活躍していた福岡の俳人、吉岡禅寺洞(よしおかぜんじどう)が、ペンネームの由来だと話す、山田全自動さん。福岡でイラストやWebデザインの仕事をしていた時に、偶然“浮世絵あるある”のスタイルに辿り着いたという。
「もともとは、現代風の絵を描いていたのですが、葛飾北斎が描いた図案集『北斎漫画』が妙に気に入りまして。それを真似するうちに、いまのような作風になっていきました」
偶然から生まれた作品は、浮世絵の古典的な雰囲気と、現代の“あるある”という奇妙な組み合わせによって、不意打ちのような笑いが生まれる。相当、お笑いやあるある系漫画を研究したのかと思えば、まったくそうではないという。「そんなに熱心に漫画を読んだり、お笑いを見たりしていないですね。特にこの人っていうのはありません。あえて挙げると、漫画では手塚治虫さんが好きですね」。その何にも影響されないからこそ、山田さん独自の世界観が生まれるのかもしれない。
「今、僕が住んでいる福岡をテーマにしたエッセイ漫画をTwitterなどで描いているのですが、しばらくはそちらにも力を注ごうと思っています。いつか何かしらの形で実写化できれば嬉しいですね。基本的にはゆるくやっていきたいと思っています」。エッセイ漫画はもちろん、“浮世絵あるある”も実写化されることを熱望したい。
(よろず~ニュース特約・橋本未来)