同期の「藤井キラー」大橋貴洸六段は独特ファッションでも話題 カラースーツを“戦闘服”に
将棋界の史上最年少記録を立て続けに更新し続けている藤井聡太竜王(棋聖、王位、叡王、王将との5冠)の前に、同期の“キラー”が立ちはだかった。6日に大阪市の関西将棋会館で指された第70期王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦で、大橋貴洸六段が藤井竜王に勝利。藤井竜王の“年度内全冠制覇”の夢を打ち砕き、通算での対戦成績を4勝2敗とした。
複数対局で藤井竜王に勝ち越しているのは、大橋六段と深浦康市九段のみ。対藤井戦はこれで2連敗からの4連勝となり、初手合い6連勝した豊島将之九段に次ぐ記録で、4勝しているのも豊島九段と大橋六段の2人だけだ。
大橋六段は藤井九段と同じ2016年10月にプロ入り。奨励会時代は緑色のスーツ姿が定番だった。プロ入り後も独特のファッションセンスが話題となり、日本将棋連盟の公式サイトに掲載されているプロフィル写真も、デビュー当初は青の、現在は紫のスーツを着用したものとなっている。
過去の対局でも、赤、オレンジ、えんじ色など、他の棋士ではめったに見られない色合いのスーツを着用。6日の対局では、グレーのジャケットにピンクのズボンという服装で登場。最後まで冷静な指し回しで藤井竜王に勝利した局後には「ピンクは最近着始めましたが、これはこれで面白いかなと。昔はグリーンのイメージが強かったですが、好きなものにいろいろ挑戦していきたい」と話した。
奨励会時代からカラースーツにこだわりを持ってきた大橋六段。だが、着用するのはあくまで対局や表彰式など、自身が主役の時のみだという。大事な場面で自らを鼓舞する“戦闘服”としての効果を求めているのだ。今後、タイトル戦など大一番に登場した際には、どんな“新手”を披露してくれるのか。大橋六段の活躍次第では、「勝負メシ」だけでなく「勝負服」への注目も高まってきそうだ。
(よろず~ニュース・福島 大輔)