幻の雑誌「漫画少年」全101冊 トキワ荘マンガミュージアムで記念展示
東京・豊島区のトキワ荘マンガミュージアムで開館2周年の記念展示「漫画少年 大展覧号-幻の雑誌 完全揃い101冊」が開催されている。
「おもしろくてためになる」をコンセプトに「のらくろ」や「冒険ダン吉」などのマンガを多用して、戦前に『少年倶楽部』の黄金時代を築いた編集長・加藤謙一。戦後、加藤は公職追放されながら、その編集方針を貫き、戦前からの人気作家たちや家族の協力を得て興した学童社から『漫画少年』を創刊。その足跡を、トキワ荘グループ「新漫画党」の創設メンバーでもある永田竹丸氏から寄贈された同館収蔵の資料を中心に展示する。
『漫画少年』の特徴は、読者の少年・少女たちに投稿を呼びかけ、彼らとの交流にページを割いたこと。その投稿マンガの入選常連者らが同人誌グループを作るなどの活動も始まり、学童社編集部の紹介で手塚治虫が初めにトキワ荘に入居。『漫画少年』の投稿作品の選者を、次に入居した寺田ヒロオが手塚から受け継ぐなど、トキワ荘はマンガ家を目指す若者たちにとってあこがれの場所になっていった。その後、藤子・F・不二雄、藤子不二雄Ⓐ、石ノ森章太郎、赤塚不二夫など後に日本を代表するマンガ家たちが続々と入居していった。
国立国会図書館にも数冊しかないといわれる『漫画少年』全号101冊が、展示室ウォールケース内に一堂に会する。トキワ荘に集った多くのマンガ家たちの『漫画少年』投稿時代の作品や、同誌でのデビュー作品なども展示される。
入場無料。10月16日まで開催。入館予約、開館時間、休館日等は公式サイトまで。
(よろず~ニュース編集部)