藤井五冠が豊島九段を破り王位防衛 史上最速&最年少でタイトル通算10期獲得 新たな快挙にも淡々

 将棋の藤井聡太王位(竜王、棋聖、叡王、王将との五冠)に豊島将之九段が挑戦するお~いお茶杯第63期王位戦七番勝負第5局第2日が6日、静岡県牧之原市の平田寺で指し継がれ、藤井王位が128手で勝利。対戦成績を4勝1敗として防衛に成功し、王位戦3連覇。タイトル戦番勝負は無敗の10連勝で、通算タイトル獲得10期を史上最年少&最速で達成した。

 豊島九段の先手番で始まった対局の戦型は、今シリーズ5局連続となる角換わりに。互いに研究手順を進め、1日目はほぼ互角のまま60手目を藤井王位が封じた。中盤から形勢は徐々に藤井王位に傾き始めたが、カド番の豊島九段もしぶとい指し回しを見せ、接戦のまま終盤へもつれ込んだ。

 ここでも豊島九段の粘りに苦しみ、最終盤は形勢が目まぐるしく入れ替わる大熱戦となったが、最後は藤井王位が底力を見せ、豊島玉を即詰みに討ち取って勝利。20代での初防衛に成功し、20歳1カ月、初タイトルから2年1カ月という最年少&最速でのタイトル10期となった。

 藤井王位は局後、決着局となった一局を振り返り「自信のない展開になっていた。あまり思わしい手が浮かばなかったので、本譜は少し細いですけど攻めていこうかと。常に中盤以降、玉が薄くて自信のない将棋だったんですけど、崩れずに指すことはできたのかなと思います」と回顧。新たな金字塔を打ち立てたシリーズ全体については「すべて角代わりの将棋でしたけど、どの将棋もかなり中盤が難しくて、長考しても分からない場面が多かったなと」と淡々と語り、記録については触れなかった。

 タイトル通算10期の最年少記録は、羽生善治九段が1994年2月に第63期棋聖戦で達成した23歳4カ月で、これを3年以上更新。初タイトルからの最速記録は中原誠十六世名人が1972年7月に第20期棋聖戦で達成した4年0カ月で、こちらも1年11カ月と大幅に更新した。

(よろず~ニュース編集部)

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