座員総選挙1位!水玉れっぷう隊・アキ「オンラインで見てくれても、いぃよぉ~」10・10新喜劇まつり
吉本新喜劇初の座員総選挙で1位に輝いた水玉れっぷう隊・アキ(53)がよろず~ニュースの取材に応じ、新喜劇への思いや「吉本新喜劇まつり2022~選ばれし30名の座員たち~」(10日・なんばグランド花月、午後7時15分開演)への意気込みを語った。新喜劇まつりのチケットは完売したが、吉本新喜劇初のオンライン配信が決定。「オンラインでも、笑ってくれたらいぃよぉ~」と、持ちギャグで視聴を呼びかけた。
ファン投票で人気トップ30を決め、新喜劇まつりでのスペシャル新喜劇出演の30人を決めた総選挙。3万9405票を集め、1位に輝いたアキは「あぁ、やっとスタートラインに立てたんや」と感じたという。
東京で約12年間新喜劇に出演し、拠点を大阪に戻して2014年、新喜劇に入団した。総数77万票を集めた総選挙で“センター”に立ち「大阪で新喜劇に入れさせてもらって8年。1位に輝いた瞬間、なんか面白いこと言わなきゃ、ボケなあかんなと思いながらも『舞台には真実がある』っていうのが、ぼくの頭の中から離れなくて」と振り返る。
「舞台はごまかしがきかないじゃないですか。舞台は本当に生もので、その場で決まったことやったら受けるとかでもない。すごく繊細なもの。新喜劇もそうで、舞台で笑いを取ってたら仕事はある、ちゃんと売れる。8年間いろいろ悔しい思いとか、学ばせてもらったというところで、腐らずに一個一個大事にやってきた結果が、1位という順位に結びついた」と、さまざまな思いが胸に込み上げた。
8年間、新喜劇では辻本茂雄座長の班だけにしか出られなかった。「僕はいろんな人とやっていきたいなって言ったんですけど。いろいろ出てみたいなと思いながら、なかなか出られなかった。そこでやっぱり腐らず、前向きに舞台でまじめに新しいことを追求してやっておけば、こういうことにつながるのかな」。辻本がMAXのテンションで向き合えば、アキもMAXで返す。舞台ひとつひとつの真剣勝負が、票につながった。
新喜劇に対するファンの熱い思いを、ひしひしと感じている。「吉本の歴史のブランドなんで、絶大なる信用がある。すごくみんなに愛されて信用あるねんなと。『新喜劇に助けてもらった』『アキ、新喜劇のこと頼むで』とか。そういうお手紙をいただく。もっといろいろメッセージを入れ込んで、笑いを届けなあかんというのもある」と、期待を一身に受け止める。
総選挙1位の特典として、記念の座長公演(11月29日~12月5日・なんばグランド花月)が決まった。プレッシャーはまったくないという。「ストックだらけなんで…10年以上キャラの在庫が。キャラクター、ノリ、ギャグ。本当にスタートラインに立てたというのはまさにそこ。やっとガンガン出せていけるぞ。たまってたんですよね」と、新喜劇生活10年の集大成舞台で爆発させるつもりだ。
親交のあるダウンタウン・松本人志への感謝の念も口にした。「松本さんとはプライベートでも常に大喜利みたいな。優しいですけど、常に2手、3手先を考える。今までの人生にないくらい頭を使う。めっちゃ成長というか、鍛えられましたね。新喜劇でも存分に生かせていると思います」と、磨き上げた“すべらない”技術は舞台でも生きる。
新喜劇まつりは、意外にも吉本新喜劇初のオンライン配信となる。「劇場とほぼ同じものが見られますし、劇場に来ている人もオンラインはたぶん見ると思います。前後の流れとか、えらいさんがチケットのもぎりをやっていたり、電球を変えていたり。劇場のイスに座っていたら見えないこともある」。間寛平GMは総選挙開催に際し、結果によってはベテラン芸人がチケットのもぎりや照明の電球交換などの雑務につくことを予告。オンラインでしか見られない舞台裏があるとした。
10月9日には「新喜劇出前ツアー2022」の東京公演(有楽町よみうりホール)も控える。「東京はテンションが二つ三つ高め。定期的にできるよう千葉とか栃木とか群馬とかにも広げていきたいし、関東にも小学校とかの授業の一環として組み込んでもらえるようになったらすごく夢がある」と、関東でのさらなる吉本新喜劇普及に全力を挙げる。
アキは「吉本新喜劇63年の長い歴史の中で、初めての総選挙。その流れの新喜劇まつり。歴史に残る1日になると思いますから、歴史の1日を生で、オンラインで見てください」と、新喜劇史に残る1日を予告。2022年の吉本興業は、4月に創業110周年記念の特別公演「伝説の一日」もあった。「今年を振り返ってみると、4月にもありました。新喜劇まつりもあって、座長公演もある。そういう時期やね~」と、得意ギャグで締めくくった。
(よろず~ニュース・杉田 康人)