一見、民家も入れば「ゲーム天国」 畳の部屋、おいしい御飯も 栃木のアミューズメントカフェは憩いの場
筆者の1990代からのアーケードゲーム友達が足繁く通っているアミューズメントカフェが栃木県足利市にある。
そのカフェの名は「N(エヌ)」。一見、普通の2階建の民家のように見えるNだが、一歩中に入るとそこはゲーム天国。設置されているアーケード筐体、ゲーム基板のジャンルは格闘ゲーム、パズルゲーム、アクションゲーム、シューティングゲームなど多岐にわたり、90年代のゲームセンター全盛期にあったゲームはよほど特殊なものを除き揃っているようだ。懐かしのゲームに興じながら、しかも美味しいご飯もいただける…このゲーマーにとって理想的なカフェについてオーナーのkyasubals(@kyasubals)さんから話を聞いた。
野中:Nのコンセプト、特徴を教えてください。
kyasubals:90年代に活躍したアーケード筐体「ニューアストロシティ」が設置してある希少な飲食店だと思います。アーケード基板は現在約180種類あり、調理が忙しくない時はお客様の遊びたい基板をその度交換して遊んでいただいております。
2階のスペースでは90年代に駄菓子屋の外に置いてあったようなNEOGEO筐体が、4名様以上でのご予約でフリープレイできます。常連様は持ち込んだ基板や携帯ゲーム、家庭用ゲーム、トレーディングカードでも楽しんでいただいております。
野中:当時、お小遣いを握りしめてゲームセンターに行っていた世代なので、カフェでご飯を食べながら友達とゲームできるのは夢のようです!このようなお店を始めようと思ったきっかけは?
kyasubals:アーケード基板と筐体を購入した事ですね。家庭用に移植されていないカプコンの「エイリアンVSプレデター」がどうしてもやりたくなってしまい、思い切って購入したのですが、動かせる環境がなく…。これまた思い切ってアーケード筐体を購入したんです。
野中:やりたいゲームが家庭版移植されていない問題は同じゲーマーとして理解できます。
kyasubals:それだけで満足できたら良かったのですが、その後、次々とやりたかった基板と欲しい筐体をコツコツと集めはじめてしまい…気がついたら筐体が8台、基板が160種類も集めてしまってました。「これだけ集めたら何かできないかなぁ」とぼんやり考えはじめ「こんな店があったらいいなぁ」とノートにアイデアを書き溜め…2020年3月29日にお店をオープンしました。
野中:レトロゲーム界隈あるあるの沼じゃないですか!どんな層のお客が来られますか?
kyasubals:昔ゲームセンターに通っていた方や今も通っているゲーマーの方がよく来店されます。たまに昭和レトロ目的の方だったり、家族連れの方もいらっしゃいます。
ゲーマー比率は格闘ゲームをされる方が、次点でパズルゲーム、アクションゲームかと思います。
野中:なるほど、筐体で遊びたいゲームを求めて来られるのですね。料金のシステムはどうなっているのでしょうか?
kyasubals:フリープレイは毎月第二日曜日の12:00~18:00で気まぐれピザとソフトドリンクがついて¥1100となっております。
野中:素敵ですね。メニューも気になります!
kyasubals:定番のメニューはキーマカレー(495円)、数量限定ローストビーフ丼(990円)、各種スープスパゲッティ(660円~770円)です。スープスパゲッティは追いライス(110円)でリゾットとして2度楽しめる様になっております。
時々常連様がメニューにある品々を組み合わせて裏メニューを頼んでいたりして楽しんでいただいてます。
野中:「値段設定大丈夫?」と心配になる安さです。ネットでの評判も上々ですね!
kyasubals:アーケードゲーム文化が途絶えないように、このお店が長く続けられる様に営業していけたらと思っております。お話したい事は山ほどありますが、百聞は一見にしかずで実際にいらしていただけると幸いです。
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ゲームセンターに殺伐としたイメージを持つ人は多いと思うが、そんな方こそぜひ足を運んでいただきたいN。これからもゲーマーの憩いの場として長く営業を続けてくれることを願いたい。
(よろず~ニュース特約・野中 比喩)