生放送で「猪木イズムとは何だったのか」古舘伊知郎が藤波辰爾らと迫る 最後は10カウントゴング
フリーアナウンサーの古舘伊知郎が、元プロレスラー“燃える闘魂”アントニオ猪木さんの「闘魂」に迫る。NHKラジオ第1で23日に「闘魂フォーエバーアントニオ猪木さんをしのんで」が生放送される。今月1日に79歳で死去した猪木さんをテーマに、古館を進行役に藤波辰爾、田中ケロがスタジオに集結。コメント出演者には藤原喜明、初代タイガーマスクの佐山聡、蝶野正洋、小川直也、新間寿氏、和田京平レフェリーが名を連ねた。
生放送は23日の午後2時5分から同3時55分まで。80年代のプロレスを盛り上げた古舘は、猪木さんと公私で親交が深かった。特に「古舘節」がさえわたったのが、1988年の「アントニオ猪木対藤波辰巳(現・辰爾)」戦。IWGPヘビー級王者だった藤浪を相手に、年齢的な衰えが隠せない猪木が驚異的なスタミナで、60分フルタイムを戦い、引き分けた。古舘の「猪木よ、藤波を愛で殺せ」、「我々には、ビートルズも安保闘争もわからなかった。しかし、ビル・ロビンソンにドロップキックを放っていたアントニオ猪木の勇姿はしっかりと覚えている」などの言葉が、名勝負に花を添えた。
対戦相手の藤波、猪木さんをコールしてきたリングアナウンサー・田中ケロが出演。さらに、ゆかりの人物からの証言や生前の猪木さんの肉声を紹介しながら、猪木さんの功績を振り返り、「猪木イズムとは何だったのか」を読み解いていく。番組の最後は、テンカウントのゴングが響く。番組ホームページでは「猪木さんの思い出」や「猪木さんの最大のライバル」について、メッセージを募集している。
古館は「本当に僕は猪木さんのおかげで今があるわけですし、感謝の2文字しかないのですが、『猪木不在』…、猪木さんのいない世界はとっても寂しいです。スーパーヒーローの背中には、孤独が漂っていました。どんなに人の中心にいて、ニコニコ笑っている猪木さんでも、ふとした時に孤独感が漂いました。やっぱり猪木さんが単独でトライしてきたことの数々があるからです」と回想。その上で「僕はその根底に、猪木さんのエネルギーに魅せられた『猪木磁場』に入ってきた多くの関係者、ファンの方々に共通してあると思うのは、猪木さんは、負け戦から立ち上がる人なんですよ。その這い上がっていくエネルギーを多くの満天下のファンに、大衆に向かって放ち続けてきた巨星だと思います。猪木さん、本当にありがとうございました」と思いの丈をコメントした。
古館は「やっぱり人間っていうのは1人で生きて、1人で死んでいくんですね。これからは1人で、猪木さんがいるいないに関わらず、残りの人生を頑張らせていただきます。猪木さん、感謝しています!」と結んでいる。
(よろず~ニュース編集部)