まさに“銀河声優伝説” 堀川りょう、井上和彦、古川登志夫が「銀河英雄伝説」秘話を披露

 声優の堀川りょう(64)、井上和彦(68)、古川登志夫(76)が19日、東京・新宿ピカデリーで行われたアニメ「銀河英雄伝説」のイベントに参加。名優の名前が次々に飛び出すトークを繰り広げた。

 「銀河英雄伝説 わが征くは星の大海 4Kリマスター」(12月30日公開)、「銀河英雄伝説 新たなる戦いの序曲(オーヴァチュア) 4Kリマスター」(23年1月13日公開)の連続上映企画。田中芳樹によるスペース・オペラ小説「銀河英雄伝説」の刊行40周年を記念し、1988年、1993年公開の両作の4Kリマスター版が制作された。

 ファンからは“銀河声優伝説”とも呼ばれ、シリーズ総勢610人のキャラクターを豪華声優陣が演じた作品。ラインハルト役の堀川は「オーディションを強烈に覚えているのは、僕と広中雅志くん(キルヒアイス役)が最後の20代だった気がします」と先輩に囲まれた状況を回想。井上とのやりとりでは「収録は日本俳優連合の会合と言われるくらい一堂に会していた」と語った。

 アッテンボロー役の井上は「資料によると『美味しんぼ』をやっていた頃らしい。片っぽでは“この味は…”とやり、片っぽでは“伊達や酔狂で…”とやっていた」と、セリフを交えて思い起こし「僕は30半ばくらい。脂が乗り切っている先輩もたくさんいて、若い人も佐々木望くん(ユリアン役)らがいて、本当に楽しかった。先輩の背中をたくさん見られた収録は幸せでした」と振り返った。

 ポプラン役の古川は、井上との初対面が「キャンディ・キャンディ」の収録だったと思い返し「和彦はイケメンの二枚目をやっていて、僕がゲストで行ったのが最初じゃないかな。その次が某制作会社のロボットアニメ、その後、島村ジョーで負けるんですよね」と「サイボーグ007」のオーディションを回想。井上は「ライバル心を持ってもらえる幸せな後輩です」と返すと、古川は「神谷明さんと井上和彦さんにオーディションで会って負けるの嫌なんですよ。天敵ですからね」と応じ、井上も「僕も水島裕に負けるの嫌だった。三ツ矢雄二とかも」と呼応。会場が笑いに包まれた。

 司会者からヤン役の故・富山敬さんの話題を振られ、堀川はデビュー作で主演した「夢戦士ウイングマン」のライバル役が富山さんだったことを挙げ「非常に寡黙な方で、いつも後ろの席から温かく見守ってくださる印象ですね。『銀河英雄伝説』でまたご一緒できて、うれしかった」と語った。

 井上は「5時間くらいくれませんか。それくらい敬さんにはたくさんある。ずっとお世話になった」と公私にわたる思い出を口にし「僕は縦書きのサインでしたが、富山敬さんが横書きで、それが格好良かった。マネできないかなと思って、僕4文字ですけど井上の『上』の字を『井』に小さく引っかけて、和彦と書いて、(富山敬さんと)同じようなバランスで書いた。これからはサインをこうしようと思うんですけど、と聞いたら『いいじゃん』ってなって、今もそのサインを使わせていただいています」と語った。

 古川は「8時間くらいいただければ」と笑いを誘い「僕は一言で言うと富山敬さんの追っかけだった。今でも憧れの人。着るものからメガネから、スタジオでチェックして同じものを買っていた。一生懸命、こういう軽妙なセリフをしゃべれないかと追いかけた。気がついたら軽薄な役ばかりになりましたが、富山さんの影響が大きかったと思います」と、謙そんしながらも偉大な先輩への思いを口にした。

 1988年に始まった「銀河英雄伝説」のアニメシリーズは、全162話、長編3作品に及ぶ作品群でOVAの先駆けとなった。シリーズの総監督を「宇宙戦艦ヤマト」「超時空要塞マクロス」を監督した石黒昇が務め、SFイラストレーターの巨匠・加藤直之による宇宙戦艦、旧東ドイツ・シャルプラッテンによるクラシック名演を使用した劇中音楽でも評価を高めた。

(よろず~ニュース編集部)

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