堀ちえみ、がん手術以来初のコンサートで涙の熱唱「生きてて良かった」

 歌手の堀ちえみ(56)が15日、都内のかつしかシンフォニーヒルズでデビュー40周年記念コンサート「40thプラス1 アニバーサリーライブ~ちえみちゃん祭り2023~」を開催。“花の82年組”の堀が1300人を前に、当時の雰囲気そのままに全シングル曲を歌い切った。

 2017年以来、6年ぶりのライブ。2019年にステージ4の舌がんが発覚し、舌を切除し再建手術を受けて以来、テレビ番組での歌唱はあったものの目標としてきた舞台だった。コンサートを前に、報道陣の前に現れた堀は「不自由さは残るけども、生きてて良かったと思います。本当に…」と涙を流した。

 15歳でデビュー。くしくもこの日は、56歳の誕生日だった。「いろいろありましたが、振り返ってみて色濃い人生で、とても充実した一生になったんだと思います」。手術から4年。食道がんの告知も受けたが「早期に発見して早期に見つければ、なんとかなる病気だと信じています」と、病魔にも立ち向かった。

 支えてくれた医療従事者や、家族にも感謝した。7人の母でもある堀は、末娘の成人を見届けたことを「夢のよう」と振り返った。「娘の晴れの姿を見られるとは思ってなかった。その上で、こうやって歌を歌って、ステージにひとりで立てる日が来るとはとても思ってなかった。皆さんのお力添えがあったからこそ」。娘からは家を出る際「お母さん大好き」と言葉をかけられたと明かした。

 当時の親衛隊も、午前中から集結。会場前で、昭和のステージにつきものだったコールを合わせていた。「気合は入ってますね。どんな時でもそばにいてくれて心強い。今の言葉で言えば…推し?推しの神と言っても過言ではない。私にとって誇りです」と目を細めた。

 タイトルの「プラス1」には、1からのスタートとの思いも込めた。次の目標に「これからいろんなことにどんどん挑戦することができて、皆さんに喜んでもらえる私でありたい。次は、全国で待ってくれている皆さんのもとに行ければと思う。生きていくためには、欲を出していかないと。生きる意欲にしたい」と、4月7日の大阪公演に続く全国ツアーを挙げる。

 フリフリの衣装で、笑顔を振りまいたアイドル。がんを乗り越え完全復活のステージを踏み「あすからも頑張ろう。どうもありがとう」と、涙ながらに呼びかけた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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