ぱんちゃん璃奈「悪いことをして終わりたくない」 逮捕から2カ月、3・5復帰決定に涙の誓い
昨年12月に那須川天心や武尊の直筆サイン入り限定ポスターを販売するとうたい、ネットオークションサイトで代金をだまし取った詐欺容疑で逮捕されたキックボクサーのぱんちゃん璃奈(本名・岡本璃奈=28)が17日、都内で会見を開いた。キックボクシング団体KNOCKOUTで保持するKNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王座(47・5キロ以下)を返上し、同団体3・5国立代々木競技場第二体育館大会のエキシビジョンマッチにて復帰することを発表。涙ながらにリングにかける思いを口にした。
スーツ姿のぱんちゃんは、同団体の宮田充プロデューサーとともに出席。改めて被害者、両選手、関係者およびファンに謝罪を行った。その上で復帰に向け「早すぎるという声があって当たり前だと思う。それを受け止めて、応援してくださる方もたくさんいるので、もう一度頑張りたい」と涙ながらに訴えた。正式な復帰戦は5月か6月を想定している。エキシビジョンマッチの相手、試合形式は未定。
ベルトを手放し、名声と信頼も失った。それでもKNOCKOUTのリングに立つ。「してしまったことから逃げるのではなく、一生反省して、力を貸してくださった方に感謝して、それでもリングに上がって、拳で見せていく選手になりたい」と誓った。
宮田氏は、ぱんちゃんの格闘技、ユーチューブ活動は「警察から許可をいただいた」と説明した。また、この日の会見では事件に関するコメントは一切控えることも警察から通達されたとし、事件に関する質問は受け付けないとした。また、那須川、武尊の両選手には、宮田氏から関係者に謝罪を行い、ぱんちゃんから直接謝罪することは両選手の都合により、行えていない状況だという。復帰は時期尚早という考えもあったが、ぱんちゃんの選手生命を考慮したという。
ぱんちゃんは今年1月23日、自身のユーチューブチャンネルで謝罪動画を投稿。直筆サイン入りポスターと偽り、「ヤフオク!」に3点の出品を行い、2点分の被害者に対しては正式に謝罪し、和解に至ったことを報告。知人の投資話に乗り、損失が1500万円以上に膨らんだ時期に大ケガを負い、復帰まで1年以上かかることで「善悪の判断がつかない状態」「理解しがたい軽率な考え」で犯行に及んだと説明した。以降も東京の住まいを引き払い実家で暮らしていること、自宅の一室をトレーニングルームにしたこと、タイでトレーニングを行った様子などを動画で投稿していた。
会見前にユーチューブで謝罪動画を投稿したことは、自身の判断で会見を行うことができなかったためだとし、広告が入っていた点にも触れ「会見を待つと、もっとファンの方が怒ると思い、自分の方で先に出した。広告は指摘されてすぐに外しましたが、そこは反省しています」と語った。
被害者からは応援を続ける旨を告げられたといい、関係者、家族の支援を含めて「マイナスからはい上がって、こんな状況でも応援してくれる方に恩返ししたい。格闘技をやる以上も今までより上を、強さを目指したい」と語った。「格闘技で助けてもらった人生なのに、格闘技を利用して悪いことをしてしまった。ぱんちゃん璃奈というリングネームに助けられた。ぱんちゃん璃奈を、悪いことをして終わるのではなくて、何年できるか分かりませんが、ファイターとしてリングを降りたい」と、涙声で思いの強さを口にした。
ぱんちゃんは2019年のデビュー以来、13戦全勝。21年9月には「RIZIN」のリングにも登場。昨年4月、左ひざ前十字靱帯を断裂し、長期リハビリ中だった。同10月には所属ジムを離れフリーとなり、人気の格闘コンテンツ「BreakingDown」にも度々ゲストとして登場していた。
(よろず~ニュース編集部)