取材相手から恫喝も 時事問題精通の芸人&東大中退ラッパーの突撃選挙映画 プチ鹿島とダースレイダーが明かした裏話

 お笑い芸人のプチ鹿島(52)、ラッパーのダースレイダー(45)が18日、東京・渋谷シネクイントで両者が監督を務めたドキュメンタリー映画「劇場版センキョナンデス」の公開初日舞台挨拶に登壇した。

 新聞14紙を精読しニュース時事能力検定1級のプチ鹿島と、社会学者・宮台真司氏と親交が深く東大中退のダースレイダー。この異色コンビが時事問題を語り合う人気ユーチューブ生配信番組「ヒルカラナンデス(仮)」の企画として、2021年の衆院選、翌22年の参院選を突撃取材。衆院選では映画「香川1区」(大島新監督)の舞台で平井卓也、小川淳也両議員の戦いを、参院選では大阪取材中に安倍元首相の銃撃事件が発生した当日の模様を映し出した。

 香川取材時には、「香川1区」で小柄な女性カメラマンが撮影中に平井氏陣営の関係者から恫喝されたシーンと同様に、今作の巨漢男性カメラマンも同じ対応を受けた場面を挙げ、両者は「彼を平気で脅していた。脅すのは男女を問わずジェンダー平等。香川は先駆けていますね」などと振り返った。

 大阪取材時の22年7月8日には、安倍元首相の銃撃事件が発生。速報ニュースの後に「ヒルカラナンデス(仮)」の配信時刻を迎え、両者が動揺と情報不足に直面する様子が切りとられた。大阪での立候補者の様子、ネットでは勝手な臆測が平然と発信され、安倍元首相と親しいと自称する人物による“速報”なども収められた。山上徹也容疑者、旧統一教会問題、その後に明らかになる情報はあえて作品には追加しなかった。

 ダースレイダーは「思いつきの話は面白いかもしれないが、こういう場合は分からないことに耐えなければならない。しかしネット空間では耐えられない心理が働いて、臆測で何でも発信する人がいる。速報主義で自分が知っている情報を先に出そうとする人もいる。これは気をつけないといけない」と回想した。

 プチ鹿島は「ダースレイダーさんや周囲に人がいて良かった。1人でSNSに感情をたたきつけるとひどいことになる。信頼できる人と何かを共有できる場を大切にしたい」と語り、「この映画は僕らの公文書。過去を検証し直すことは大事」とも話した。

 宮台氏から「面白すぎた」と称賛されたエピソードを明かしたダースレイダーは、「だから面白いで終わっちゃう可能性があるけれど、大事なのは何が面白いのか話し合うこと」と指摘されたことも続けた。

 両者は同映画の第2弾制作に意欲満々。劇中に登場する政治家の戦いも終わらない。プチ鹿島は「まだまだ選挙は続く。4月に統一教会地方選、家庭連合地方選…」と統一地方選挙をもじりつつ、大阪府知事選などへの関心を吐露。今後に向けて「僕らは上品なやじ馬になりたい」と立ち位置を示し、「この第1弾がヒットしないと第2弾がつくれない。僕たちがうそつきになってしまう」と観客に呼びかけた。両者でダルマに左目を入れ、必勝ならぬヒットを祈願していた。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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