eスポーツ五輪採用なら“忖度なし”の種目選出を eスポーツキャスター転身の元朝日放送アナが提言する理由
2018年に朝日放送を退社し、eスポーツキャスターに転身した平岩康佑氏が、17日から3日間にわたり開催されているアプリとリアルカードゲーム「Shadowverse」の年間王者決定戦の大会MCを務めた。同氏は18日、よろず~ニュースの取材に応じ、五輪競技採用へ向けた動きが見られるeスポーツの競技タイトルについて、“忖度(そんたく)なし”を提言した。
国際オリンピック委員会(IOC)が主催するゲーム大会「オリンピックeスポーツウイーク」が今年6月にシンガポールで開催されるなど、24年のパリ五輪、28年のロサンゼルス五輪での採用が検討されている。平岩は「とにかく人気のある、プレーヤーの多いタイトルを種目にしてほしい」と本音を吐露。過去、国際オリンピック委員会から「平和の祭典である五輪で、暴力や差別を助長する可能性を秘めているゲームは開催できない」旨の声明が発表されているが、平岩は「まずeスポーツファンに見てもらわなきゃいけない。『大きい会社が出している』『銃が出てこない』、だけどあまり誰もやっていないようなゲームが出ると、やっぱり相当つらいんじゃないかな」と話した。
その上で「視聴者数とか熱狂的なファンが多い競技をやってほしい」とし、具体例として人気FPSや格闘ゲームタイトルのほか賞金総額2億8000万円の世界大会開催やプロリーグ設立など、eスポーツ競技として高い人気を誇る「Shadowverse」などを挙げた。
「五輪だからスポーツのゲームとか、いいとは思うんですけど」と理解を示しながらも「やっぱり“eスポーツらしさ”がほしい。とにかく『なんだあんまり盛り上がってないじゃん』って初めて見る人に思われたくないんです。こんだけいろんなところで盛り上がっているのに。なのでとにかく一番いいeスポーツを見てもらいたいし見たい」と言葉に力を込めた。
平岩は転身後、年間の休日が5日ほどで、多いときは10タイトルのゲーム実況を同時に担当するなどeスポーツキャスターの第一人者として活躍。当然、五輪での実況を目指している。「もう絶対したいですね」と目を輝かせた。夢の瞬間に備え、「最近オリンピック委員会の人たちと勉強会もしています」と明かした。
(よろず~ニュース・松田 和城)