涙と笑いと感動の4年ぶり夫婦漫才「宮川大助・花子」 ガンで闘病中の花子「楽しかった」
夫婦漫才コンビ「宮川大助・花子」の宮川大助(73)と宮川花子(68)が1日、大阪市内で「宮川大助・花子の『おまたせ!』」(大阪・YES THEATER)を開催。2019年6月の愛知・大須演芸場以来4年ぶりに夫婦漫才を披露した。
花子は2019年12月に血液のがんの一種、多発性骨髄腫を公表し、現在も闘病中。昨年10月には心肺停止の状態で救急搬送され、3日間意識不明となり生死をさまよった。体調は一進一退だ。
当初は昨年12月に予定していたが、花子の体調不良で延期となっていた。冒頭のあいさつでは会場からの手拍子に迎えられ、大助に車いす押されて花子が舞台に登場すると、割れんばかりの拍手に包まれた。花子は「3日前に抗がん剤治療を受けて、すこぶる元気です。きょうは一番、楽しんでいきたいと思います。お客さんより楽しみます」と張りのある声でアピール。「みなさん元気、わたし病気」と軽口を叩きながらも「うれしいです」と喜びを噛みしめていた。大助にもひと言と振り、「え~」と話し出した途端に「もうええわ」と遮る“お約束”に場内からは笑いが起こった。
約20分間の漫才では変わらず息の合ったところを見せた。車いすの花子とイスに座った大助との絶妙な掛け合いは全くブランクを感じさせず。花子の体調を考慮してネタ合わせはしていなかったが、大助のボケ、花子の鋭い突っ込みは全く錆び付いていなかった。その後のトークショーで花子は「楽しかったです。大助さんが全然ネタを覚えていなかった」と笑わせた。
サプライズゲストとして、公私ともに親交の深い、ざ・ぼんちの里見まさと、ぼんちおさむが登場すると、大助が涙ぐむ場面もあった。エンディングで花子は「こんなに楽しいのは、みなさんのおかげです。感謝しております」と感慨深げに頭を下げていた。
また、娘の宮川さゆみをはじめ、宮川隼人、桂珍念、宮川たま子、夫婦円満、フリーサイズ、テンダラー、インディアンス、さや香、ラニーノーズ、天才ピアニスト、矢野兵動の矢野と、弟子や芸人仲間も多数参加して、イベントを盛り上げた。
(よろず~ニュース・中江 寿)