SNSでプチブレイク中のバカチンガー 「目標はくまモン」地上波NGご当地ヒーローは金八先生

 福岡県に一風変わったご当地ヒーローがいる。地元・福岡放送(FBS)から2022年4月に誕生した「バカチンガー」だ。生みの親は編成部副部長の香月浩一氏(42)と藤谷拓稔氏(41)。香月氏は「SDGsをFBSらしくエンターテインメントとして伝えていこうということで」と経緯を明かした。開局50周年のキャラクター候補でボツになっていたが、3、4年過ぎてSDGsの会議で再び取り上げられると大盛り上がり。採用されることになった。

 白のロングヘアーに赤のネクタイ、白いワイシャツ、青の背広をモチーフにした姿。腰に巻いたベルトの中心には博多名物の明太子が飾られている。「誰もが親近感を持てるフォルムで、博多弁で“愛のある説教”をするのがコンセプトで生まれました」と香月氏。外見はどことなく武田鉄矢が演じた金八先生と重なるが「『ばかちんが!』の言葉を日本に広げた福岡出身の武田鉄矢さんへのオマージュを込めてデザインしました」と明かした。

 念のため、武田鉄矢の事務所に事情を説明すると快諾された。藤谷氏は「やぶ蛇かなとも思ったのですけど、『どうぞ、お気兼ねなく。“ばかちんが!”は、武田鉄矢のものだけでないので』と言われまして」と振り返る。「いつか共演ができたらいいですね」と本家の出演を希望した。

 局が全面的にバックアップをしているかと思いきや、上層部から「人にバカと言うのはどうか」と厳しく言われ、地上波NGのお達しが。予定していたテレビ番組出演も白紙に。バカチンガーの存在そのものが消えかけたが、ツイッターやYouTubeに活躍の場を求めることで何とか切り抜けた。

 SNSでは「前を向かんかい」、「笑顔で行こうぜ」、「下ばっかりみるなよ」など、愛のある説教、メッセージを送っている。出勤途中のサラリーマンに向け、昨年6月から1日も休まず毎朝投稿している藤谷氏は「“ばかちんが!”と叫べない人に変わって叫ぼうと。心の叫びを代弁する存在でありたい」と意気込みをのぞかせる。

 2人の熱意は浸透してきている。フォロワーの数も徐々に増加。藤谷氏は「不思議とサラリーマンを癒やそうとしたことが、主婦の方にも刺さっているようです」と、サラリーマンだけでなく、主婦など幅広く支持されている。イベントや街頭ロケで声をかけられることもしばしば。映画の福岡宣伝隊長に就任したり、YouTubeで他局とコラボしたりするなど、地上波以外で露出は増えている。

 目標は「くまモン」のような、誰からも愛される存在だ。「誰もがSDGsを楽しく学べるようなショーを、大型スーパーや幼稚園などでやりたいですね」(香月氏)、「SDGsは人がハッピーになることだと思います。心が渇いた人のオアシスになれば」(藤谷氏)。バカチンガーのさらなる活躍に注目だ!。

(よろず~ニュース・中江 寿)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

サブカル系最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス