“だるおも”に勝つ!? 真夏ではなく梅雨に「スイカ」を食べる効果 「水抜き作用」に期待 識者に聞く

 沖縄に続いて、全国的に梅雨入りが近づいてきた。体調を崩しやすくなる時期を前に、ジャーナリストの深月ユリア氏が「心身」の両面で健康を保つ対策について、専門家に話を聞いた。

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 梅雨が近づいているが、梅雨の時期に温度差や気圧差などで「体が重い」「だるい」と感じたり、精神的にも「憂鬱(ゆううつ)だ」「やる気が出ない」と感じたことはないだろうか。「季節病」ともいわれる梅雨の時期の心身の不調は困ったものだ。

 心理学者の富田隆氏は「梅雨期には精神的なリスクが増大します。雨の日は気圧が下りますから、頭痛や関節痛が出やすくなり、不快感が増大します。さらに、高温多湿状態が長く続くと、熱中症やめまい、倦怠感なども生じやすくなるので、不快感やイライラもひどくなり、ストレスが増大することで、うつ病や神経症、睡眠障害などが発症しやすくなるのです」

 「また、カビやダニなどの繁殖によるアレルギー反応も慢性的な不快感や疲労の原因となり、ストレスを増加させるので、健康問題を抱えている人は要注意です。こうした体調の悪化やストレスの増加は、うつ病やノイローゼなどの精神障害を誘発するだけでなく、否定的感情を刺激し、攻撃性を高め、不適応な行動の原因となり、仕事や人間関係にも悪影響を及ぼします」と解説した。

 また、東京都町田市にある大吉漢方メル薬局の大内拓一氏は 「湿気が強い時期に胃腸の調子を崩しやすくなります。胃腸は体をつくる土壌のようなものです。胃腸の調子が悪くなると、血流も悪くなり、自律神経乱れます。そして、メンタルが不安定になりイライラしやすくなります」と説明した。

 では、梅雨の時期に不調をきたさないために対策はあるのだろうか。

 富田氏は「スポーツなどでストレスを発散し、入浴などで清潔を保ち、規則正しい生活で体調を良くすること、気持ちの良い環境でリラックスする時間を作ることが大切です」と見解を語った。

 大内氏は 「対策は『食養』(※食事で体を健康にすること)です。果物やお酒など、水分をとりすぎないこと。また、胃腸に負担をかけないために、甘いものもとりすぎないこと。食べ物をよく咀嚼(そしゃく)すること。ハトムギやアズキ、きゅうりやスイカなどは『水を抜く』作用があり、浮腫をとります。冷えたものを食べる時はショウガなど温かいものと一緒に食べると、なお、よいです」と説明した。

 ここで挙げられた食材のうち、スイカが気になった。一般的に、スイカは真夏(7-8月)に食べるイメージが強いからだ。それよりも一足早く、梅雨の時期に食べることで、どのような効果が期待できるのだろうか。

 大内氏は「スイカに含まれるシトルリンは、必要に応じて、一酸化窒素(NO)を生み出し、血流をスムーズにしてくれる働きがあります。 また、カリウムなどのミネラルにより余計なナトリウム(塩分)を排出してくれて、水毒を抜きます。水分が多く含まれているので、むくみ解消にとても効果的です」と解説した。

 さらに、大内氏は生活習慣の留意点も挙げ、「睡眠中に胃腸の状態がリセットされるので、普段より少し多くの睡眠を取ること。個人差ありますが6-8時間程度。また、湿度が高いと関節が悪くなりやすいので、適度な運動も必要になります」と付け加えた。

 日常的にできる対策で梅雨を快適に乗り切りたい。

(ジャーナリスト・深月ユリア)

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