小室哲哉、シティーハンター新作でオープニング曲も!エンディングの「Get Wild」は「最大のライバル」
TM NETWORKの小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登が13日、都内で人気シリーズ最新作「劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)」のプレス会見に参加。1987年に放送がスタートしたテレビアニメのエンディングテーマ曲「Get Wild」は今作でも使用されるが、新曲「Whatever Comes」で初めてオープニングテーマを担うことが発表された。小室は「『Get Wild』という最大のライバルがエンディングに控えているので、負けず劣らずのオープニングをつくらなければ」と意気込みを語った。
多数のヒット曲を持つTM NETWORKにとって、代表曲に挙げられるのが「Get Wild」。小室は「ジョークですが、僕たちは一発屋じゃないよね、と話し合うほど。『Get Wild』がここまで長く聴いてもらえるとは夢にも思っていなかった」と思い入れを吐露。「念願のオープニング、エンディング両方ともTM NETWORKでできて最高です。うれしいしかない」と喜びを語った。
こだま兼嗣総監督は壇上で「オープニングは明るく、クライマックスは冴羽獠の決断を促すもの。どちらかというと簡単なもの。よく知っている方なので、多くの説明をする必要はなかった」と依頼内容を説明。小室は「(リクエストは)少ないほど難しいんですよね。可能性が広いので」と苦笑しつつ「『Get Wild』という最大のライバルがエンディングに控えているので、負けず劣らずのオープニングをつくらなければ、というイメージですね」と、制作時の心境を語り、「冴羽獠さんと一緒で今を生きているので、90年代風などの意識は全くなく、新しさをイメージしました。二人にも新しいトライをしてもらいました」と振り返った。
ボーカルの宇都宮はマイクの位置を普段より顔に近づける試みを実行したといい、「Get Wild」については「最初にエンディングにかかった瞬間、僕の声だ、と感動がすごくて、毎週楽しみでした」と回想した。木根は「僕はいつものように歌に寄り添うというか、50年くらい寄り添っています」と関係者の笑いを誘いつつ、「Get Wild」について「何十年もずっと一緒に進んでこれたのが光栄です。感謝しています」と語った。
神谷は87年当時、作品の最終盤にエンディング曲のイントロが流れ、そのままエンドクレジットに進む演出が斬新であったことに触れ「僕の体に『Get Wild』は染みついている。(今回も)イントロが流れた途端に泣きそうになった。すごい曲ですね。すごい曲をプレゼントしていただいた『シティーハンター』の幸せを感じました」と小室の方を向き、感謝するように語りかけた。
2019年にフランスで公開された実写映画「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」(フィリップ・ラショー監督)では、カオリ役の吹き替えを行った沢城も「スピンオフ的な感じがあっても、エンディングで『Get Wild』がかかった時に、シティーハンターの映画になりました」と、作品と切り離せない名曲の魅力を語った。
今作ではオープニング、エンディングに加え14日発売の新アルバム「DEVOTION」から2曲、未発表の1曲が劇中歌として登場する。小室はオープニング曲「Whatever Comes」に関して「僕たちは自信がありますが、ファンの皆様にどう思っていただけるのかな。『Get Wild』がエンディングに流れて全部持って行きますので」と語り、新曲への手応えと、代表曲への思い入れが混じった、複雑な胸中を明かした。
「劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)」は2019年公開の「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>」に続き、現代の東京を舞台に、冴羽獠の過去、そしてパートナーであった槇村秀幸の死の核心に迫っていくストーリー。原作で重要な役割をもつ「エンジェルダスト」をタイトルに冠し、シリーズは最終章に突入する。この日はポスタービジュアル、新キャラクターとして沢城が演じる依頼人・アンジー、堀内が演じる獠の過去を知る男・海原神、関智一演じる獠の命を狙うピラルクー、木村昴演じるその相棒エスパーダも発表された。
(よろず~ニュース・山本 鋼平)