刑事ドラマの「取調室」を新発売 カツ丼の小道具も!社長は自信「最強の営業ツールです」

 社長自らが「最強の営業ツールです」と自負するアイデア商品が登場した。兵庫県姫路市の広告代理店・楽通が、営業促進アイテム「楽通取調室」を6月9日に新発売。テレビの刑事ドラマでお馴染みのセットにカツ丼の小道具も加わった。「なんじゃこれ」という外野の声をはねのけ、販売価格50万円ながら既に2セットが売れたという。

 田村慎太郎社長(50)には自信がある。2021年夏から同社に取調室のセットを導入。「これまで100人位が弊社を訪れ、7割くらいは何かしらの成果がありました」と振り返った。縦横2メートルのパネルが3方向に設置され、簡素な机とパイプ椅子に電気スタンドをセット。ドラマの刑事、容疑者のように向かい合い営業を進める。札束風印刷物入りのアタッシュケース、かつ丼も用意した。「かつ丼は近所のチェーン店から取り寄せて、蓋付き丼に移したものですが、お客さんには『こんなおいしいかつ丼は初めて』と言ってもらえます。キャンプ場で食べるバーベキューのようなロケーション効果でしょう」と笑った。提案、見積は「調書」の形にまとめる。

 具体的な効果を、田村社長は続けた。「コロナ禍では気軽に営業できませんでしたが、相手が珍しい物見たさで、しかも裁量権を持つ方が弊社に来てくれるようになりました。こちらとしても楽ですし、相手先の会社では、近くの社員の目を気にするなど、なかなか本音を語ってくれないことがありました。取調室では独特の雰囲気の中、楽しみながら本音を話してくれるようになりました」。既に食事を済ませた来客のため、かつ丼は食品サンプルも用意した。

 同社は人手不足に悩む中小企業のために映画風ポスター、映画風動画の作成などで人材募集を促進するなど、関西人のノリを全開させた楽しい企画を世に送り出してきた。「日本の99%は中小企業。中小企業を元気にすることで、日本全体を元気にしたい」がモットー。田村社長は「30年近く営業を続けてきましたが、昔のようにはできなくなっています。ならば営業が楽しくなるようにと考えました」と語った。

 「楽通取調室」は販売価格50万円。内容は組み立て式のパネル3面、かつ丼の食品サンプル、お客様調書のテンプレート、同社の営業セミナー3回分。机、スタンド、イスは各社で用意が必要。詳細は楽通の公式サイトまで。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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