ウルトラマンの変身シーンを再現フィギュア 横から見るとバランスが面白い 実際の特撮技術を採用
手のひらサイズのフィギュアを手がけるとっかさんが製作した、ウルトラマンシリーズの変身パースモデルが注目を集めている。7月30日に千葉・幕張メッセで開催された世界最大の造形・フィギュアの祭典「ワンダーフェスティバル(ワンフェス)2023夏」に出品。「見に来てくれる人が毎回増えているのがうれしい」と笑顔を見せた。
遠近感(パース)を強調して変身時の迫力を増すため、身体部位をディフォルメしたパースモデル。突き上げた片手の拳が極端に大きく、横から見るといびつだが、変身シーンのアングルからは映える。
3年前からパースモデルに取り組むとっかさんは「ジオラマ、怪獣、戦闘シーンのフィギュアも素晴らしいが、誰もが印象的なシーンに挙げるのは変身。それを切りとったものを作りたかった。昔のアナログな特撮技術を伝えていきたい気持ちもあります」と話した。実際の特撮でも使用され、資料が残っているものは忠実に再現した。経費削減のため身体パーツが作品間で流用されているのではないか、CGやアニメでの変身シーンなど、自身の考察や想像を生かした立体化も楽しいという。
とっかさんは石川県に在住。造形により多くの時間を割くため、仕事を昨年4月に辞めた。今回のイベントには新作9体を含む、初代、ジャック、エースからティガ、ゼアス、ダイナ、電光超人グリッドマンは実写版とアニメ版など、多くの円谷プロ作品からのパースモデルが登場。変身シーン用の背景が各フィギュアに設置され、多くの来場者が思い思いに撮影を行っていた。「企業から注目されて、大きな仕事につながればいいですね」と今後を見据えていた。
(よろず~ニュース・山本 鋼平)