成人映画の巨匠、タレントの山本晋也監督が30年ぶりにメガホン コロナのパンデミックがテーマ
成人映画の巨匠でタレントとしても知られる山本晋也監督(84)が30年ぶりに新作映画を手がけることが5日、分かった。
エイズ、ハンセン病、原発放射能問題など、常に社会問題に向き合ってきた山本監督が新たに選んだテーマは新型コロナウイルス問題。コロナを患ったという噂を立てられた一軒家を舞台に集落から孤立し、差別を受ける家族が社会に立ち向かうヒューマンエンターテインメントとなっている。撮影は今秋から開始。また、制作支援のクラウドファンディングも行う。
1994年に公開された「第2回欽ちゃんのシネマジャック」の1本「食べる ある愛のカタチ」以来となる今回の作品について「ご無沙汰しております。何十年かぶりに映画を撮ることになりまして、どういう脚本にしようか、どういう内容にしようか、いろいろ迷ったのですがコロナのパンデミックをテーマにしないわけにはいかないと思いました」とコメント。
「(コロナは)したたかに生きてますよね。第9波とか、第10波とかどんどん増えていっても死なないんだから。田舎の町ののんびりした農家家族にコロナがポンと入ってきたらどうなるのか。誰でも気にはなると思うのです。そういう映画を作るのですが、僕のテーマである“清く正しく厭(いや)らしく”。これをテーマにして映画にします。おもしろいですよ」とアピールした。
山本監督は1939年東京都出身。岩波映画に契約助監督として務め、羽仁進に師事。65年にフリーの独立プロ助監督となり、成人映画「狂い咲き」で監督デビュー。「完全なる結婚」「未亡人下宿」「下落合焼とりムービー」「安部譲二の懲りないシリーズ」「都会のタコツボ師」など多数の作品がある。「カントク」の愛称で親しまれ、俳優、レポーター、講演などマルチに活躍する。
(よろず~ニュース編集部)