第7戦までもつれた日本シリーズは阪神がオリックスを4勝3敗で下し、1985年以来38年ぶりの日本一に輝いた。ネットでは悲願の瞬間に歓喜する声があふれる中で「カワウソに勝った」「カワウソの呪いは無くて良かった」という不思議な声も見られた。

　ことの発端は、第3戦を控えた10月31日早朝。読売テレビ「朝生ワイド す・またん！」では、姫路セントラルパーク（兵庫県姫路市）のカワウソによる日本シリーズ勝敗予想が放送された。阪神、オリックスのマークが入ったボールを1つずつぶら下げ、カワウソが飛びついた方が勝利するというかたちで予想が行われた。

　1勝1敗で迎えた第3戦以降の勝敗を予想。第3戦は阪神、第4、5戦はオリックス、第6、7戦は阪神のボールに飛びつき、4勝3敗で阪神が日本一という予想結果となった。

　しかし、第3～6戦ではカワウソが予想したチームが敗北。第7戦を前に「的中率0%」というある意味、驚異の外しっぷり。あくまで予想なので、当然勝敗には何の影響もないのだが、第7戦は「阪神勝利」との予想だけに、虎党は戦々恐々。ネットでは「逆神カワウソ」「カワウソの呪いをなんとか解呪して勝ってくれ」「阪神の敵がカワウソになってる」「阪神よ、カワウソの逆神を乗り越えるんだ」などの声であふれた。

　迎えた第7戦。結果は阪神が快勝し、最後の最後で予想的中。また、各試合の勝敗はさておき「4勝3敗で阪神が日本一」という予想も結果的には的中するかたちとなった。これには虎党も「最後の最後に当てるカワウソ」「まさかの第7戦と阪神の優勝だけ的中させる劇場型」「阪神はカワウソに勝ったんやな」「カワウソの呪いは無くて良かった」と安堵（あんど）の声が広がった。

　姫路セントラルパークの広報担当者によれば、クレームなどは特になかったというが「最後くらいは当たってほしい思いでしたので、的中して良かった」と胸をなで下ろした。

　姫路セントラルパークでは阪神の日本一を祝してイベントを開催。長年の阪神ファンだという園長の考案で、11月7、9、10、11、12日はホワイトタイガーへの餌やり体験（通常500円）が無料に。「38年ぶりの日本一」にかけて、各日先着38人を対象に実施される。

（よろず～ニュース・藤丸 紘生）