選挙にとりつかれた男を追う映画「NO選挙,NO LIFE」、プチ鹿島が岸田首相に毒づく

 選挙の面白さを伝えるフリーライター・畠山理仁氏(50)を追ったドキュメンタリー映画「NO選挙,NO LIFE」(11月18日公開)の東京先行プレミアイベントが14日、東京・新宿ピカデリーで行われ、畠山氏、前田亜紀監督が登壇した。大島新プロデューサー、親交の深いラッパーのダースレイダーと芸人のプチ鹿島とともに、映画と選挙の魅力を語った。

 国政から地方選、海外まで、選挙取材歴は25年を超え、候補者全員を取材することを信条としている畠山氏。そんな畠山氏の肩越しにカメラを据えると、一体どんな世界が映り込むのか。日本の民主主義の現在地と、選挙にとりつかれたフリーランスライターの情熱と苦悩に迫る内容だ。

 畠山氏は「完成した映画を観るまでは、僕自身、普通のこと(選挙取材)をやっていると思っていましたが、、、あらためて変な人ですよね」と自虐を込めて笑わせた。前田監督も「私も普通の人だと思っていたんですけど、撮影や編集をしていて、そうじゃないことが分かりました。畠山さんの肩越しに見える世界は、とてもいろんな豊かな世界が広がっているんだろうなと思ったら、途中からだんだんカメラがぶれていって、、、なんか畠山さんの方にカメラがシフトしていきましたね」と呼応した。

 畠山氏は「選挙取材では10キロくらい痩せるんです。候補者全員を取材するとなると食事をする時間がなくて。たまにどうしようもなく時間が空いた時とか待ち時間が10分あったら店にはいって食べるんですけど、その地の名物を一気に2食とか3食とか食べるんです」と選挙期間中の食事について言及。「きしめんとか味噌煮込みうどんとか8分で食べるんですけど、やけどで舌がべろべろになってしまう」と笑わせた。

 岡山在住で旧知の中川智晴氏(65)は、昨夏の参院選は約7200票で落選した。次の衆院選を目指し今年2月、中川氏が東京・渋谷ハチ公前で街頭演説するシーンでは、雑踏のいろんな音に混じってあるメッセージが入るという。

 畠山氏は「偶然なんですけど『諦めるな何があっても!』っていう一言が入ってるんですよ。僕(映像を見て)3回目ぐらいで気付いて…」と指摘。思わずダースレイダーも「中川さんのテーマみたいですね」と感嘆した。

 畠山氏は「前田監督さすが天才!」と思い「あの音わざとですか?」と尋ねると、前田監督は「何のことを言ってるんですか?」とポカ~ン。大島プロデューサーは「監督も私も編集の宮島(亜紀)さんも誰も気付いてません」と明かした。

 すかさず鹿島は「それ、岸田(文雄)首相に見ていただきたいですね」とひと言。作品タイトルに引っ掛け「岸田さんもこないだ“ノー選挙”って言ってましたからね。“年内ノー選挙”ってね。まだ(年内の衆院解散・総選挙は)できる。そうすると忙しくなりますから」と毒づいていた。

(よろず~ニュース編集部)

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