『K-POP部門』新設に「逆差別」「地位向上」と賛否両論 BTSジョングクら受賞「ビルボード・アワード」
米ビルボードが毎年開催する「ビルボード・ミュージック・アワード」がK-POP部門を新設し、さまざまな意見が交錯していると、韓国メディアのSPOTVnewsが報じた。
記事によると、現地時間の19日に非対面で「2023 ビルボード・ミュージック・アワード」が開催され、BTSジョングク、Stray Kids(ストレイキッズ)、NewJeans(ニュージーンズ)、BLACKPINKが受賞の栄誉を手にしたという。
「ビルボード・ミュージック・アワード」は、「アメリカン・ミュージック・アワード」「グラミー・アワード」と並んで、アメリカを代表する“3大大衆音楽授賞式”の一つとして知られる。同アワードは、K-POP部門(4部門)含め9部門を新設し、合計69部門で表彰した。
2022年には「アメリカン・ミュージック・アワード」がK-POP部門を新設したことに続き、ビルボードが同部門を作り固定席を割り当てたということは、ある意味で「K-POPの地位が高くなったと考えられる」という意見がある一方で、この動きに関して一部では「逆差別ではないか」という意見が浮上。根拠として「K-POP部門」という名前でK-POPを限定し、主要部門の受賞を阻止するための策略ではないかというものだ。
例をあげると、BTSジョンククの初ソロシングル「Seven」は歌詞が全て英語であり、ビルボード「Hot 100」でチャート1位を獲得、13週連続チャート入りを果たすなど、輝かしい成績を残している。しかしこの楽曲が、果たしてK-POPとしてのみ定義されてしまうのかという議論が広がっている。
最近、JYP創設者であるパク・ジニョン(J.Y. Park)とHYBE創設者のパン・シヒョクが、韓国のの人気トーク番組「ユ・クイズ ON THE BLOCK」に出演。この時「K-POPはいま“拡張性”について考えなければならないフェーズに来ている」「明日ではなく、10年後のK-POPについて考えることが課題」と、現在のK-POP市場が危機に面していると口をそろえた。
そして、現在K-POPが世界から注目を集めている“ホット”なジャンルであることは事実だが“主流”ではないと分析。BTSが3年連続で「グラミー賞」候補に選ばれているが、その栄冠はまだつかめておらず、そこには高い壁が立ちはだかっていることが分かる。
「ビルボード・ミュージック・アワード」に新たに加わった「K-POP部門」は、果たしてK-POPにとって光になるのか影になるのか、行く末が注目される。
(よろず~ニュース・椎 美雪)