井上貴子35周年大会で新しい愛弟子2人が初陣「好きという気持ちをリングであふれ出させて」
女子プロレスレスラー・井上貴子のデビュー35周年記念大会「ひとしずくの勇気」が21日、東京ドームシティホールで開かれ、LLPW-Ⅹでは久々の所属選手となるNØRI(のり、25)が再デビュー、キャサリン(年齢非公表)が新人デビューを果たした。中森華子と組んだNØRIが10分22秒、回し蹴りからの体固めでキャサリン(パートナーは薮下めぐみ)から3カウントを奪った。
総合格闘技仕込みの蹴り技を随所に発揮したNØRI。中森とサンドイッチ式にミドルキックをキャサリンに浴びせ、コーナーポストから三角跳び式に相手の頭部をマットにたたきつけた。最後は回し蹴りでキャサリンを撃破。「純粋に勝てたことが嬉しい。大きい舞台で再デビュー戦に勝利できました。楽しかったけれど、もっとできたかなという悔しさもある」と反省を交えながらも、明るい口調で笑顔ものぞかせた。
NØRIはDEEP JWELESやパンクラスなどで活躍。プロレスラーとしては2017年、アイスリボンでデビューしたが、同年11月の負傷でプロレスを離れていた。今後は総合格闘技と両立させる。「二刀流で格闘技のようにプロレスでもタイトルマッチに出て、ベルトを取りたい。強さの証明が欲しい。新しい風を吹かせて、純粋なレスラーとしての成長も見せていきたい」と意気込んだ。
キャサリンは神取忍に駅前でスカウトされことがきっかけでデビュー。現役インストラクターで水泳、ダンスに取り組み、高校時代はサッカーで全国大会に出場した経歴を持つ。この日は中森にはね返されたがドロップキックを連発し、新人らしいひたむきさを出した。
キャサリンは「壁は大きかった。修行し直します」と悔しさをにじませながら、「緊張したけれどドロップキックは良かったので、得意技にしていきたい」と前を向いた。入場を間違えたというが、リングでは全力を出した。「次は勝てるように。そして周りから戦いたいと思われる選手になりたい」と前を向いた。
井上貴子は「満点ではないけれど、努力してここに立てたのは成功」と二人を評価。「自分が楽しめないと、お客さんを楽しませられない。プロレスが大好きという気持ちをリングであふれ出させる選手になってほしい」と期待を寄せた。
(よろず~ニュース・山本 鋼平)