日高屋で「ドラゴンハイボール」販売開始 紹興酒を炭酸水割り “1000円の壁”死守にもこだわり
中華料理チェーン「熱烈中華食堂日高屋(日高屋)」を展開するハイデイ日高(さいたま市)は5日、22日から「ドラゴンハイボール」(税込320円)を400店を超える日高屋全店で販売開始すると発表し、都内で試飲会を開いた。
ドラゴンハイボールは、中国酒メーカー・永昌源(えいしょうげん)の紹興酒ブランド「古越龍山(こえつりゅうざん)」を使用した炭酸水割りハイボール。同社の青野敬成(ひろしげ)代表取締役社長は「来年は辰年ということでドラゴン。ドラゴンハイボールを当社から世の中に広めていく」と、5年ぶりのドリンク新メニューに力を入れた。
永昌源の剣持英夫代表取締役社長によると、ドラゴンハイボールは2012年、横浜の中華街で誕生。夏場に売上が落ちる紹興酒を飲んでもらおうと、中華街の料理人らと開発した。「中国で龍というものは非常に縁起が良いもの。上昇もかけてドラゴンハイボールというネーミングをした。世に広めようと11年。私どもも期待をしている」と、紹興酒になじみのない層への浸透を図る。
青野氏は、ドリンク新メニューの導入に合わせて同社商品部にハッパをかけ、新おつまみメニュー「ドラゴンチキン」「ロマネスコサラダ」(同320円)も開発させた。「ゆくゆくは定番の商品にしたい。来年3、4月くらいになると思うんですが、一部メニューを入れ替えじゃないですけど、やろうかなと思っている」と、ドラゴンハイボールを主力商品に育てたい考えだ。
1973年に、創業店となった5坪のラーメン店「来々軒」が、当時の埼玉県大宮市(現さいたま市)に開店してから50年。2023年10月の月間売上高が約42億円と過去最高を記録し、先日も1日の来客数が18万人という記録を打ち出したという。
「日高屋は50周年で変わっていこうというところ」と未来を見据えた青野氏だが、変えたくないものについても言及した。
日高屋はラーメン+餃子+生ビールで990円。当分は価格を維持する方針で「値上げはどっかでしなきゃいけないなと思っておりますが、やはりお客様に寄り添うという形で。国民の皆様の給料が徐々に上がっていく中で、日高グループも連動するように(価格を)上げていければと思っていますが…なかなかね。日高屋で楽しいひとときを過ごしてもらえればと思っている」と“1000円の壁”にこだわりを見せた。
(よろず~ニュース・杉田 康人)