立民・泉代表 山本太郎氏の被災地入りに「批判すべきことではない」一方で「総理まで行くなとは言ってない」
立憲民主党の泉健太代表(49)が12日、国会内での定例会見で、5日夜に能登半島地震の被災地入りしたれいわ新選組の山本太郎代表(49)について記者団から問われ「行った行かないで、政党同士が言い争いをしていることのほうが無益」と述べた。
自民、公明、立憲民主、日本維新の会、共産、国民民主の与野党6党は5日の党首会談で、6日からの3連休を踏まえ、救助活動などの妨げになるとして党首クラスや所属国会議員による被災地視察を自粛することを申し合わせたが、山本氏は5日に石川県能登町入りした。
泉氏は「山本太郎さんの場合は、与野党党首会談の前に行動を始めていた。(与野党党首会談で)申し合わせをして、連休中の渋滞うんぬんということの話をしていたのであれば、山本さん自身がすでに動いていたことについて、何か批判するとかしないとかを私はするべきではないし、批判すべきことではない」とした。
山本氏の行動について、ネット上などで賛否両論が巻き起こっている。泉氏は「ひとつの素早い行動でもあるし、そこで何をするかということが問われるし、自己完結力も問われる。行ったことをもって悪いとかいいとかではなくて、それは国民の皆さんが見ていただくことになる」と、有権者の判断だとした。
5日の与野党党首会談は岸田文雄首相(66)の申し合わせで行われたが、山本氏は会談に呼ばれなかった。泉氏は「与野党党首会談に呼んだ枠組み。なぜ、他党の党首もいたのに呼ばなかったのかということについて後から聞くと、議院運営委員会にメンバーがいる政党、そういう風な仕切りで呼んだということのようです」と説明した。
一方、泉氏は「総理は行っていいですよって我々は言ってます。総理まで行くなとは言っていません」と、被災地入りの自粛を決めた与野党党首会談で、岸田首相の自粛までは求めなかったと明かした。
岸田首相は、早ければ13日にも現地を視察する方針だが「災害の対策を指揮する中心人物ですから、空からの視察であれ、降り立てるところに降り立つということはできるわけですから、総理が躊躇する必要はないと考えています。避難所に行って、避難所の現状を確かめてくるのは極めて大事。1日も早く行っていただきたい」と求めた。
泉氏は11日、震災後初めて石川県金沢市を訪問。立命大時代から災害ボランティアを続ける泉氏だが「気持ちとしては、一刻も早く被災地に入りたい。しかし、現地の市町村職員とか首長にで説明をしてもらうというよりは、今はまず被災者支援最優先で取り組んでいただきたいということで、現地入りを控えている状況」とした。
(よろず~ニュース・杉田 康人)