「仮面ライダー555」村上幸平が“草加スマイル”誕生秘話明かす「どこでやってもウケがいい」

 期間限定公開中のVシネクスト「仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド」(田﨑竜太監督)の舞台挨拶が6日、東京・丸の内TOEIで開催され、村上幸平が“草加スマイル”の誕生秘話を語った。

 村上は脚本家の井上敏樹氏、白倉伸一郎プロデューサーとともに登壇。新作では大胆な設定で復活を遂げた草加雅人を熱演した。草加のニヒルで狂気をはらんだ笑みは、放送から20年経過しても“草加スマイル”としてファンの間ではお馴染み。田﨑監督&井上脚本コンビによる2022年度のスーパー戦隊シリーズ「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」では、最終盤で登場したソノヤを演じた際に“草加スマイル”を披露し、話題を集めたこともあった。

 村上は新作でも“草加スマイル”を披露。評判について「エゴサをさせてもらったんですけども、皆さん大絶賛でした。気持ち悪いとか演技がねっとりしてるとか、友達にしたくないとか、お褒めの言葉がいっぱい。草加も20年経って愛されるようになったんだな」と感慨深げに話した。井上氏からは草加のキス未遂シーンを「あれは演技が下手だよね」と指摘されたが、「草加だからいいんです」と反論。テレビ放送時にはヒロイン園田真理を演じる芳賀優里亜から、役柄を超えて気持ち悪がられたエピソードも披露される中、草加を演じる自負心をのぞかせた。

 “草加スマイル”誕生の経緯が明かされた。白倉プロデューサーから「(テレビ版を)見直すと、ここまで濃くはなかったよね」と指摘を受けた村上は、「熟成されたんです」と満足げ。当時の台本は「ニヤッと笑う」程度のト書きだったといい、「僕はジャック・ニコルソンが大好きで、役者になりたいと思ったのも『カッコーの巣の上で』を見たから。もちろん『シャイニング』も好き。ここはジャック・ニコルソンばりの笑顔だな、と思ったのが原点です」と回想した。

 「ドンブラザーズ」以外にも、仮面ライダーの関連イベント等で“草加スマイル”を披露する機会は多い。井上氏は「普段一緒に飲んでいても、頼むとやってくれる」と酒場での逸話を披露。村上が「どこでやってもウケがいいんですよ」と答えると、白倉プロデューサーは「宴会芸だったのか」と楽しそうにツッコんでいた。

 また、井上氏は新作では、新キャラクター胡桃玲菜(福田ルミカ)と、ヒロイン真理に起こった驚きの新展開への手応えを口にした。

 玲菜について井上氏は「キャラクターをすごく考えた覚えがある。口癖とか、変身する前にちょっと恥ずかしがるとか、あれを考えた時にはイケるなと思ったね。演出が難しいし、新人の女優さんにはちょっと難しい演技だったかも分からない」と感想を述べた。真理の仰天新展開には「作品の売りになると、最初に決めました。あれを決めたら、もう話はできたも同然。それを中心に組み立てればいいからね」と会心の設定だったことを告白。続編に関しては「そりゃあ、やれって言えばね」と前向きに語り、大きな拍手を集めていた。

 村上は最後の報道陣向け撮影では、要求に応じて“草加スマイル”を披露。会場に大きな笑い声を呼び、イベントを締めくくった。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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