2度の腎臓がん手術から復帰の百田尚樹氏「選挙事務所の家賃値切った」日本保守党のシビアな財政語る

 政治団体・日本保守党が5日、柿沢未途氏の辞職にともなう衆院東京15区補選(江東区、4月28日投開票)の公認候補者として、イスラム思想研究者で麗澤大学客員教授の飯山陽(あかり)氏(48)を擁立すると発表した。2023年10月に旗揚げした日本保守党にとって、国政選挙初挑戦となる。

 都内で百田尚樹代表(68)と有本香事務総長(61)、飯山氏が会見した。百田氏は1、2月に腎臓がん手術を受けた後、会見の場に初めて姿を見せ「(2023年の)年末に、来年度は日本保守党でいろいろ活動せなあかん。そのためにはちょっと体をメンテナンスせなあかんとなった時に、がんやと。完全に治りました。今は、もう去年よりも元気です」と報告した。

 江東区内を街宣車で回る百田氏は「もう大阪にも戻らず、東京にマンションを借りてずっと選挙戦を戦おうかなと。それぐらい元気になっています。金が持つかどうか…。これは微妙なんですけど。有本さんに借金しながら頑張ろうかと」と全快をアピール。有本氏から「余計なこと言わないでください」とたしなめられていた。

 党員が6万人に迫る日本保守党だが、百田氏は「苦労は山ほどある。資金力がない。党の運営に関しては、非常にお金の問題がシビア。党員から貴重な浄財をいただいている。秘書もいません。駐車場も100円でも安いところを探して(街宣)車も汚れたら我々が洗っている。私の交通費も、ホテルの宿泊も自腹を切っている」と、清貧すぎる政治活動の一端をのぞかせた。

 江東区内に飯山氏の選挙事務所を構える予定だが、有本氏は「資金力がないから、探すのも大変。オーナーさんに言ったら悪いんだけど、結構ボロい物件」と自虐。百田氏は「きのう不動産屋に行きましたけど、家賃値切りましたよ」と、値引き交渉に臨んだことを明かす。

 それでも百田氏は「私も68です。それなりに稼いできたし、金を持って死なれへん。68まで生かしていただいて、豊かな思いをさせていただいた。これはやっぱり日本あってのことですから。あと何年生きるかわからへんし、がんにもなりましたから。少しでも日本に恩返しをしたいという思いです」と、胸中を語った。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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