立民・岡田幹事長 乙武氏に「後ろにいるのは自民党」国民・玉木代表に選挙協力求める 衆院東京15区補選

 立憲民主党の岡田克也幹事長(70)が9日、国会内での定例会見で、衆院東京15区補選(江東区、16日告示・28日投開票)について「野党ができるだけ力合わせができればと思っている。ぜひ一緒に酒井(菜摘)さんを応援してもらいたい」と、国民民主党の玉木雄一郎代表(54)に対して選挙協力を求めた。

 立民は、同補選に元江東区議の酒井菜摘氏(37)を擁立。共産党は公認候補予定者としていた小堤東氏(こづつみ・あずま、34)の擁立を取り下げ、酒井氏に候補者を一本化した。「大変ありがたい。他の党についても、ぜひ候補者の調整について協力を期待したい」との思惑を見せた。

 作家の乙武洋匡氏(48)が8日、小池百合子東京都知事(71)のサポートを受け、同補選に無所属で出馬意向を表明したことに「相手の方は無所属ということではありますが、後ろにいるのは自民党」と指摘。「小池さんと自民党の協力が目立つ。政治とカネの問題で、国民の批判を浴びている自民党の毒消しのような役割になっているのではないか」と評した。

 同補選を、自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件に対する国民の審判の場ととらえる岡田氏は「大局観に立てば、自民党あるいは乙武さん、自民党が事実上後ろにいる候補者との戦い。酒井さんを一緒になって応援してもらいたい」と玉木氏にメッセージを送った。

 玉木氏は9日の会見で同補選について、立民と共産が候補者を一本化したことに「方向性の合わないところと、選挙目当てで一緒になるということは方針にない。応援するのは難しい」と、共産党との関係を挙げ、酒井氏の支援に否定的な見解を示している。

 岡田氏は、国民民主が衆院東京15区補選と同日に行われる長崎3区、島根1区補選で立憲民主党の候補を支援することを踏まえ「共産党との関係について玉木さんが言及されたようですが、島根や長崎と状況は変わらない。島根、長崎では地元ベースで、国民民主党と一体となって応援いただいている。東京もお願いしたい、と申し上げたい」と述べた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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