高利貸し疑惑の中条きよし氏「金利は空欄」貸したのは1000万円  維新が事実調査、おとがめなし

 元演歌歌手で日本維新の会の中条きよし参院議員(78)が8日、国会内で記者団の取材に応じ、知人男性に年利60%の違法な高金利で1000万円を貸し付けたとの週刊誌報道について「金利の話がありましたけど事実無根です。うそはないです」と完全否定した。

 同党の藤田文武幹事長(43)とともに、記者団の前に姿を見せた中条氏は「みなさんお騒がせしております」と、渋い声であいさつ。参院議員当選前に会った男性から「生活が非常にきつい。商売をするにしても何にしてもお金がないので貸してほしい」と借金を求められ、1年の約束で1000万円を貸しつけたことは認めたが、1円も返してもらっていないとした。

 一部で報じられた“高利貸し”ではないとし、契約書の原本が手元にあるとした中条氏は、金利の欄については「金利の部分は空欄になります。なぜ空欄かっていうと、別に(金利を)もらおうという気はないので、好きにどうぞ、というので空欄にしたままです」と説明した。

 事実関係を調査していた藤田氏は「実態は中条さんが仰った通り。記事に出ているような、法外な金利を取った事実も無い。弁護士を通じてお金を返してくださいと。そのやりとりには金利を請求していることも一切ありません。(週刊誌が)書いておられることはすべて間違い」とし、中条氏に名誉毀損で訴えるよう進言した。

 中条氏は、1000万円を貸した男性との関係や、反社会的勢力の人間である可能性を問われ「個人的な付き合いはない。昭和の人間なんで、どういう人でも信用はします。反社ではないと思いますけれど。結婚して子どもができるって言った時点で、まじめに仕事するんだろうなと思ったら、普通の人だと思う。それを信用したってこと。自分の知っている範囲内でしかわからないですけど、そこまで調べない」と釈明した。

 藤田氏は、中条氏が国会議員の資産報告書で貸付金を「なし」から「1千万円」に1日に訂正したことについて「修正申告はきっちりやらないといけないこと」と口頭で注意。騒動については「どちらかといえば被害者に近い。何らとがめられるものではない」とした。

 中条氏は「ここから先は2度と貸しません。お金の貸し借りは一切しません」と宣言した。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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