91歳の高木ブー、60周年のドリフ展に「僕の人生、一番の宝物」“雷様”人形も出品 孫との音楽共演に意欲

 結成60周年を記念した特別企画展「ザ・ドリフターズ展~発掘!5人の笑いと秘宝たち~」が18日から8月5日まで東京・松坂屋上野店で開催される。91歳の夏を迎えた高木ブーがよろず~ニュースの取材に対し、同展の見どころや今は亡きメンバーへの思い、近況と今後の夢を明かした。

 展示ではデビュー前のエピソードや結成初期のミュージシャンとしての活動、コメディアンへと進化してからの厳選コント、その後も活躍を広げた各メンバーの軌跡が紹介され、会場限定グッズも販売される。

 ドリフターズ(以下ドリフ)は1950年代から活動し、メンバーの入れ替わりを経て、いかりや長介さん(2004年死去、享年72)をリーダーとしたグループとして、東京五輪の開催を翌月に控えた64年9月に結成。高木は荒井注さん(74年脱退、00年死去、享年71)と共に加入した。66年には伝説となったビートルズの日本武道館公演で前座出演。テレビでは、TBS系「8時だョ!全員集合」やフジテレビ系「ドリフ大爆笑」などで国民的人気を獲得した。

 高木は音楽面ではリードギターやキーボードを担当し、コントでは「雷様」が当たり役に。“第5の男”としてドリフの屋台骨を支えた。現在も盟友・加藤茶(81)との“2人ドリフ”としてテレビの特番で若手らと共演。その一方、ウクレレ奏者&ボーカリストとして、サザンオールスターズの関口和之、ギタリストの野村義男、歌手の荻野目洋子らと共にバンド「1933ウクレレオールスターズ」を結成し、生涯現役を貫いている。

 同展の開催が発表された際、高木は「今、考えてもザ・ドリフターズは本当に不思議なグループだと思うね。一番上の長さんから一番下の志村まで20歳も離れていたのに続けてこれた。60年間も愛して、笑い続けてくれたファンのみなさんのおかげだね」と振り返り、「ドリフの秘宝」が展示されることに「きっと長さん、荒井さん、仲本、志村も空の上から覗(のぞ)きに来るんじゃないかな」とコメントした。

 いかりやさん、荒井さんという年長者に続き、近年、志村けんさん(20年死去、享年70)と仲本工事さん(22年死去、享年81)もこの世を去った。高木は改めて当サイトに「ドリフターズは僕の人生であり、一番の宝物です。90歳を過ぎてからというより、仲本が亡くなって、加トちゃんと2人になって、ドリフターズを守っていかなければと言う気持ちが強くなりました。2人でいつまで現役でやれるか、分からないですが、頑張ります」と意欲を示した。

 その加藤は「オイラにまつわるとんでもない秘宝も展示されるらしい」と予告。高木も「高木家、加藤家で大切に保管していた物や、家中探して『発掘』したものも展示されます。正直、なんだか覚えてない『逸品』もありますが(笑)。ドリフの歴史の中に登場したもので、家で保管してたくらいだから、お宝満載です」と付け加えた。その中でも注目の一品を問うと、高木は「僕の画集では紹介していますが、実際、家族しか見た事のない『雷様』の人形です。ドリフの人形関係を制作してくれる会社にお願いして随分前に作ってもらいました」と明かした。

 近況や今後の予定も聞いた。高木は「7月27日にハワイで行われる『インターナショナルウクレレフェスティバル』で新しい曲をやるので、日夜練習の毎日です。こちらはウクレレオールスターズでの出演となるので、サザンの関口君先導の元、野村義男君や荻野目洋子ちゃん他のメンバーとワイワイガヤガヤ、楽しくリハーサルもやってます。また、8月5日19時より、フジテレビ系列で放送される『ドリフに大挑戦』では、今回も若い人たちといろんなコントをやってます」と充実の様子だった。

 今後、やってみたいことがある。高木は「(男子大学生の)孫が音楽を始めたので、いつか一緒にステージに立ちたいです」と夢を膨らませた。

(デイリースポーツ/よろず~ニュース・北村 泰介)

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