「風の大地」未完のまま…漫画原作者、プロゴルファーの坂田信弘さん76歳で死去 上田桃子、古閑美保ら育成
プロゴルファーで漫画原作者でもあった坂田信弘さんが22日に亡くなっていたことが25日、分かった。76歳。小学館「ビッグコミックオリジナル」編集部、「週刊ビッグコミックスピリッツ」編集部が公式サイトで発表した。
「ビッグコミックオリジナル」編集部が掲載した追悼の全文は次の通り。
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作家の坂田信弘(さかた のぶひろ)先生が、2024年7月22日に永眠されました。76歳でした。なお、ご葬儀は親族のみで執り行われました。『ビッグコミックオリジナル』で『風の大地』、『週刊ビッグコミックスピリッツ』で『奈緒子』、『週刊少年サンデー』で『DAN DOH!!』などをご執筆いただきました。『風の大地』の最終章も全英オープンであり、旅立たれた日も今年の全英オープンが閉幕した時でした。風の大地に生きる御方でした。先生の真摯な生涯を誇りとし、生前のご功績に対する心からの敬意とともに、謹んで哀悼の意を表します。
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代表作であり、30年以上にわたる長期連載となった「風の大地」は、作画を担当していたかざま鋭二さんのがん治療のため2022年に休載。その後、かざまさんが亡くなり、休載が続いている状態だった。主人公・沖田圭介は一度は引退したものの7年ぶりに復帰して全英オープンに出場。激しい優勝争いを繰り広げているところだった。坂田さんが亡くなったことで沖田も物語もホールアウトすることはかなわなくなった。ネットでは「これで風の大地は完全に永遠に終わらないマンガになってしまったな」「永遠の絶筆になってしまったんですね‥‥。合掌。」「風の大地、原作作画お二方とも逝かれたか残念…ご冥福をお祈りします」と惜しむ声があふれた。
坂田さんは1947年10月11日、熊本県出身。京大を中退し69年に自衛隊に入隊。71年に栃木県の鹿沼CCの研修生となり、75年にプロテストに合格した。小学館の「ビッグコミックオリジナル」で91年に連載を開始したゴルフ漫画「風の大地」(かざま鋭二作画)の原作を務め、93年に第39回小学館漫画賞青年一般部門を受賞。同年には熊本に坂田塾を開校し札幌、福岡、名古屋、神戸など全国でゴルフのジュニア選手を育て、賞金女王に輝いた上田桃子、古閑美保や、笠りつ子、安田祐香らを輩出。大手前大ゴルフ部の総監督も務めた。
(よろず~ニュース編集部)