コミケに職人が作った「畳」が登場 意外な需要に納得「皆さんに“推し色”があるようです」
世界一の同人誌即売会コミックマーケット104が12日まで東京ビッグサイトで開催され、数々の人気作家の同人作品、多くのコスプレイヤーの参加などで盛り上がった。そんな中、神楽月さんはサークルで「畳」を扱った。職人が手がけたミニサイズの畳はとても好評なのだという。
インテリア小物、フィギュア、アクリルスタンドなどの造形物が並ぶ会場の一角で、畳が独特の存在感を示していた。神楽月さんが制作した食品サンプルをモチーフとした小物とともに販売。小サイズ(約13センチ×12センチ)、中サイズ(約19センチ×13センチ)、大サイズ(約24センチ×19センチ)の3種類で、色合いも複数そろっている。ブースに立ち寄った男性は「ぬいぐるみを乗せて撮影します」と入手理由を語っていた。
神楽月さんは「ぬいぐるみ、フィギュアを飾る台に使われる方が多いようです。ドールハウスで和室を自作するため、茶道で用いる茶器の写真集撮影に使うという方もいらっしゃいました。皆さんに“推し色”というものがあるようです」と語った。
神楽月さんは関東在住。地元で開催されたイベントで、ある畳職人と知り合った。職人によるミニサイズの畳は、同イベントではそれほど反応が良くなかったというが、神楽月さんの提案で、コミケでは3年程前から扱うようになった。
対面イベントでのみ扱っており、コミケでは以前に「若い畳職人の方が見つけて下さり『この色合いの畳は珍しい』と感心されました」という交流があったという。ニッチなアイテムを持ち込む参加者と、それを求める来場者。コミケの懐の深さを物語る畳だった。
(よろず~ニュース・山本 鋼平)