国連女子差別撤廃委員会、質問せずにアニメなどを「女性に対する性的暴力強化」扱い 漫画家・議員が憤慨

 自民党の赤松健参院議員が30日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW)の見解について、遺憾の意を示した。

 10月29日にCEDAWが「日本の第9回報告書に対する最終見解」を公表した。赤松氏は自身の10月2日のXを引用し、CEDAWの対面審査後に「すぐに、外務省と内閣府男女共同参画に確認したところ、漫画アニメゲームなど創作物に言及する質問は無かったとのこと。」と振り返った。

 しかし、今回の最終見解では「差別的なジェンダー固定観念を助長し、女性と女児に対する性的暴力を強化するポルノ、ビデオゲーム、アニメーション製品の生産と流通に対処するために、既存の法的措置と監視プログラムを効果的に実施すること」という勧告が出された。赤松氏は「この最終見解に法的拘束力はありません」と強調した上で「このような勧告が出されたことは遺憾です。」と静かな怒り。自身が漫画家でもあるだけに、質問がなかったのにマンガ、アニメ、ゲームなどが「女性と女児に対する性的暴力を強化する」ものとして扱われたことに不満を示した。さらに「これにより社会が不当な表現規制に向かわないよう」努力する意向を示した。

 同党の山田太郎参院議員も30日に、自身のXでCEDAWの見解についてコメント。「対面審査の内容については、政府(内閣府男女共同参画局及び外務省)に確認済みだが、『マンガ・アニメ・ゲーム』については一切質問が出ていないとのこと。対面審査では確認していないにもかかわらず、懸念を明示。」と説明。「マンガ・アニメ・ゲームの表現自由を否定し、法的措置や監視で追い込めとの一方的な内容であり極めて不当。」と憤慨した。「情報源及び根拠を開示すべきとの申し入れ、それができない場合の撤回の要請も含め、検討してまいります。」と適切な対応を求めることを示唆した。

(よろず~ニュース編集部)

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