トヨタ、水素エンジンは気体→液体+タンクの進化で航続距離延長に成功「GRカローラ H2コンセプト」展示

 自動車の最新技術やデザインに関する情報を紹介する「ジャパンモビリティショー2024」が10月15~18日に千葉・幕張メッセで開催された。トヨタ自動車は開催テーマでもある「モノづくり」「カーボンニュートラル」の観点から、液体水素で走る自動車「ORC Rookie GRカローラ H2コンセプト」をブース展示した。

 GRカローラは、GRシリーズを展開する「GAZOO Racing カンパニー」から2023年に発売されたスポーツカー。「カローラスポーツ」で使っていたエンジンを受け継ぐ形で、2022年から耐久レースに同モデルが参戦した。2023年にはスーパー耐久レースシリーズに出場するにあたり、車体に載せるタンクの形状を変更。具体的には「円筒形」から「異形(楕円形)」へと改良したことで、液体水素の搭載量が増加し、航続距離の延長を実現した(2022年版の気体水素版から2倍以上の水素搭載量)。さらに楕円形となることで車内のスペースを効率よく活用できるように。この結果、円筒形タンクの採用時と比べてタンクの容量は1.5倍となった。

 またトヨタ自動車ブースでは、これらの技術を応用した「水素燃料」の家庭用利用装置(コンロ、グリル機や発電機など)も展示。トヨタ関係者は「水素を身近にしていくという切り口。車両ももちろんやるんですけれど、水素を気軽に使える、持ち運びできるモノとして、家庭向きの利用用途に行き着いた」と説明し、ブース周りでは多くの関係者や自動車ファンが足を止めて見学していた。

(よろず~ニュース編集部)

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