Netflix「イカゲーム」シーズン2 いよいよ世界同時配信「やっぱり面白いvsつまらない」評価真っ二つ

 世界中に旋風を巻き起こした、Netflixドラマ「イカゲーム」シーズン2が26日、ついに配信開始となった。前作が大成功を収め、期待が高まっていただけに、配信初日からさまざまな評価が飛び交った。

※以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。

 Netflixはこの日、「イカゲーム」シーズン2の全7話を公開。約7時間の本作は、復讐を決意し再びゲームに戻ってきたソン・ギフン(イ・ジョンジェ)と、彼を迎えるフロントマン(イ・ビョンホン)のし烈な戦い、そして再び始まるゲームの本番を描いた物語だ。

 1、2話までは復讐を決意し、ゲームに参加するために孤軍奮闘するソン・ギフンの姿が描かれ、イカゲームの参加権を得るため、通称“メンコ男”(コン・ユ)を探すことになる。

 シーズン1と同じく、コン・ユはスーツを着て人々を訪ね回り、勝てば10万ウォン、負ければビンタのメンコ勝負を挑む。シーズン2ではさらにエスカレートし、邪悪でサイコパスな姿を見せた。コン・ユはデビュー以来、一度も悪役を演じたことがなく、今回の「イカゲーム」シーズン2で見せたメンコ男の演技は、視聴者を震撼させた。

 ネットユーザーからは、「本当にヤバい男みたい」「演技がうますぎて引き込まれた」「コン・ユを嫌いになりそうなくらい」「イ・ジョンジェじゃなくて、コン・ユが主役」「メンコ男が主人公のスピンオフも作ってほしい」など、好評が相次いだ。

 コン・ユ本人も、最近受けたインタビューで、本作での役について、「一度も演じたことがないキャラクターで、他の人物と大きく関わることなく、僕が演じるままに描かれるキャラクターだった。自由に演技ができてよかった」と、満足げに話している。

 そんなコン・ユの“人生ベスト演技”をよそに、本作についての評価は分かれている。

 国内だけでなく、海外からの評価も真っ二つに分かれた。米雑誌のバラエティーは、「広がった世界観を通して、物語に完全へ引き込んだ」とコメント。本シリーズが、ただの娯楽作品ではない点を強調し、「悪化するグローバル危機を反映し、現実を映し出した」と高く評価した。

 英メディアのインデペンデントも、「前作での限界を越え、同時に前作の長所を引き継ぐことに成功した」「我々の社会の最も暗い部分をさらけ出し、その傷をさらに深くえぐる力のある作品」と評する。

 一方で、厳しい評価も多い。ニューヨーク・タイムズは、「『イカゲーム』に赤信号が灯った」というタイトルの記事を出し、「Netflixのヒット作の第2シーズンは、さらにスタイリッシュな殺戮を見せてくれるが、物語は停滞している」と酷評。また「シーズン1を観た人ならば、また同じものを見せられることになる」「シーズン2は、物語が進みながらも、7時間でそれを展開していくところには力を入れていない」と、強く批判した。

 USAトゥデイも、「『イカゲーム』シーズン2は、今回も暴力的だが、衝撃的というよりは失望」とコメント。「シーズン2は、あらゆる側面でシーズン1と同じだが、前作のような鋭さはなく、独創性が消えた」「ファン・ドンヒョク監督が描く、半資本主義的なメッセージが伝わらない」と伝えた。

 英メディアのガーディアンは、「全体的に展開が不安定」と指摘。また、本格的なアクションに突入するまで、時間がかかりすぎる点も、短所として挙げた。ただし、「予想外の展開は、今回も印象的で、強烈などんでん返しはやはり効果的」と付け加えている。

 ハリウッド・リポーターは「前作の面白さと奇抜さがなくなり、全体的にがっかりした」と評し、ワシントン・ポストは、「いくつか素晴らしいシーンはあったが、全体的に物語が停滞したのが残念だ」とコメントした。

 米映画・ドラマレビューサイトであるRotten Tomatoes(ロッテントマト)では、27日7時30分基準で、評論家の満足度が100%中83%、一般ユーザーの満足度は63%となっている。

(よろず~ニュース特約・moca)

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