インフル禍乗り越え雪組新公「るろ剣」
宝塚歌劇団雪組新人公演「るろうに剣心」が23日、兵庫県の宝塚大劇場で行われた。雪組はインフルエンザ禍に見舞われ、スタークラスでも、3番手格の彩凪翔ら、6人が休演。初舞台から7年目まで生徒で行われる新人公演も、主要な役である女医の高荷恵役の有沙瞳も罹患するなど、全員がそろったのはわずか数日前。劇団でも外部からの訪問者にはマスクを手渡すなど、防疫に努めていた。
そんなピンチのなか主演した永久輝せあ(とわき・せあ)は「休演者が帰ってきたときのまとまりはすごかった。それからの1日1日を大切にやってきました」と振り返り、ホッとした様子。ヒロインの彩みちる(いろどり・みちる)も「インフルが襲ってきたときは大変でした。でも全員が一つになり、舞台を作り上げました」と胸を張った。
原作はリーズ累計5900万部を超え、アニメも大ヒットした和月伸宏氏の同名漫画。永久輝は本公演ではトップスター早霧せいな演じる緋村剣心の影(過去)役。緋色の着物の剣心に対し、青い着物姿で演じている。「早霧さんからは。この(緋色の)着物を着たら剣心になれるよ、とおっしゃっていただいたんですが、実際に手を通すと何かが違った。剣心の強さが降りてきた」た緋色パワーを実感。
昨年の「ルパン三世」に次ぐ2度目の主演で、「合格点なんてまだない。課題ばかり」といいながらも、落ち着いた演技と歌を披露。独自の剣心を作り上げていた。