橋下市長 セクハラ疑惑噴出に頭痛める
大阪市の橋下徹市長(44)が3日、自身の肝いりでスタートした民間公募制度で就任した市立小学校校長(59)と、区長(54)に立て続けにセクハラ疑惑が持ち上がった問題に対し「(2人とも)全般的に認識が甘い」と厳しく断じた。大阪市役所で記者団の質問に答えた。
橋下市長は「両名とも僕がやろうとしている改革を推し進めよとうという強い気持ちを持っている」と期待を寄せているだけに、改革の担い手がまさかのセクハラ問題でつまづいたことに、頭が痛い様子だ。
校長は児童の母親に対し、体を触ったり、親しい交友関係があるかのような内容のメールを送った疑い。区長は部下の女性職員に対し、体を触ったり、私生活に関して興味を持つような発言をした疑惑が持たれている。
事実関係について橋下市長は、厳格な調査を指示している現状を説明し「しっかり事実確認したうえで処分、対応等は考える」とした。
ただし「セクハラの定義からいくと、行為者、いわゆる加害者の意図は基本的に関係ない。セクハラの意図がなかったというのは言い訳にならない。そのあたりの認識も、校長や区長に足りていない部分がある」と指摘した。
校長に対しては「これまで(民間時代)の実績からか、公の立場の重さ、行政というものを甘くみていたところがある。公の世界では通用しないこともある」。区長に対しては「大規模組織で勤務した経験の少なかったのか、組織におけるセクハラに対する認識が不十分だった。大組織では、軽々しい冗談もなかなか通用しないという認識も甘かった」と、それぞれに苦言を呈した。