日テレドラマ「明日ママ」にまた抗議
日本テレビの連続ドラマ「明日、ママがいない」をめぐり、同社に抗議書を送付した全国児童養護施設協議会が21日、厚生労働省で記者会見し「施設で暮らす子どもが傷つく」などとして、放映内容の改善を求めた。
協議会会長で、鳥取市にある児童養護施設の施設長藤野興一さんは、ドラマの中で職員が子どもを動物に例えて暴言を吐く場面があったとして「いかにフィクションとはいえ、当事者の子どもにはこたえる」と批判。児童養護の現場の大変さを挙げ「子どもも職員も必死で生きている。ドラマはそれに水を差す」と訴えた。
協議会には、各地の施設から「子どもが『あんな所に住んでいるの』とからかわれた」「心配した親から電話が来た」といった報告が寄せられているという。
日本テレビでは「制作にあたっては、児童養護施設の子どもたちの尊厳を冒さぬよう配慮するとともに、偏見を助長することのないよう留意しています。しかしながら、このたび『子どもたちへの配慮が足りない』などのご指摘をいただいたことも真摯(しんし)に受け止め、今後とも内容には細心の注意をはらってまいります」とコメント。
熊本の慈恵病院からの放送中止申し入れには19日に口頭で「中止などの予定はない」旨の返答をしたという。