佐村河内氏 本はゴーストライターなし

 ゴーストライターによる楽曲の代作が問題となった佐村河内守さんの著書「交響曲第一番」を出版した講談社は20日、「うそを見抜くことができず、読者に心よりおわびする」とのコメントを発表した。同日までに佐村河内さんと面談し事実関係を確認したという。

 佐村河内さんは面談で「(著書の)音楽修業・音楽修学に関することはすべてうそ」と説明。「それ以外の、本に書かれたことは事実です」と主張した。「本に関してゴーストライターはいません」とも述べたという。

 同書は07年年刊行。聴力を失った中で作曲を続けたエピソードや、4歳から母の指導でピアノを猛練習し、専門書を買い求め独学で学んだことなどが記されていた。講談社は問題発覚後の2月5日、同書を絶版・回収しており、当時の編集担当者らからも事情を聴き、経緯の把握を進めていた。同社広報室は「今後このようなことがないよう十分留意する」としている。

 幻冬舎から昨年刊行された同書文庫版も、絶版となっている。

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