号泣県議、JR特急料金のトラップに?
政務活動費疑惑に揺れる、兵庫県の野々村竜太郎県議(47)が、過去3年間に領収書ゼロで申請した計345回(約800万円)の出張のうち、議員1年目の11年度は新幹線代などを全てグリーン車ではなく、普通車料金で申請していたことが8日、分かった。殊勝な態度…という話ではなく、JR特急の普通指定席の運賃は繁忙期・閑散期で料金が変動するはずが、野々村氏は年間を通じ同じ料金で申請。新たな疑念が浮上した。
野々村氏は昨年度は年間195回の不自然出張を、全てグリーン車料金で申請。「降りてすぐ元気いっぱい活動するため」と説明したが、鉄道ファンからは料金面から疑惑を崩せないかとの指摘もあがっていた。
しかしJRのホームページなどによると、グリーン席の料金は年間を通じて同じ。料金面からの“攻略”は難しそうに映ったが、デイリースポーツが過去の収支報告書を解析したところ、11年度に関しては、全て普通車指定席の料金で申請していたことが判明。
JR特急の普通指定料金は、年間に繁忙期、通常期、閑散期の3パターンあり、最大400円の差がある。釈明会見で、野々村氏は現地で自分が実際に支払った額面を申請している旨の主張をしており、矛盾が生じた格好だ。
野々村氏は、11年度当時は兵庫・城崎温泉などへの県内遠征はゼロ。“県外派”で、東京、福岡、広島、石川などへの97回の日帰り出張を申請している。
なお、出張とは異なるが、野々村氏は13年度に管外調査として、自宅・西宮市~JR京都駅往復(通常1660円)区間で9500円を計2回計上していることも判明した。