平浩二 盗作疑惑とばっちり熱唱中に涙

 歌手の平浩二(66)が18日、東京・築地で、タレントの江藤博利(57)と林寛子(56)プロデュースの昭和歌謡コメディ「築地 ソバ屋 笑福寺vol.4」(20日千秋楽)に出演した。5月発売シングル「愛・佐世保」のカップリング曲「ぬくもり」(作詞・沢久美氏)の歌詞がMr.Childrenの楽曲「抱きしめたい」(92年)に酷似している問題に巻き込まれた平は「愛-」を熱唱中に涙。ステージ上で「騒動はちょっと…。頑張って歌うだけです」と胸中を明かした。

 大ヒット曲「バス・ストップ」「女の意地」に続く3曲目。故郷を思い作詞した「愛・佐世保」を歌う平の瞳は涙にぬれていた。

 生まれ故郷の長崎にある九十九島に沈む夕日を思わせるオレンジの衣装でステージに上がった。「この年で初めて作詞作曲に挑みました。生まれ育った故郷、佐世保をテーマに、小さい頃を思い出して詞を作りました」。楽曲への思いを伝え、歌い始めた。

 歌手生活46年を迎えた平の会心作は、カップリング曲「ぬくもり」の歌詞盗作疑惑により、回収・出荷停止。返品、返金にも応じる異例の措置となった。騒動にショックを受けていた平は無念さが胸を締め付けたのか、何度も手で涙をぬぐいながら「愛-」を歌いきった。

 この日の出演は今年6月、親交のある江藤から電話で打診され快諾。日替わりゲストとして出演した歌謡ショー前にはコメディ劇にもサプライズで参加。「バス・ストップ」にちなみ、バス停を抱えて登場する演出で観客を笑わせた。

 夜公演では胸の内も明かした。「愛-」に対して、「カップリング騒動で出荷停止となりましたが、僕にとっては思いの多い曲」と語り、来年の目標は「騒動はちょっと…。頑張って歌うだけです」。コメディの演技には「時が時ですからドキドキしました」と騒動を連想させるコメントで笑いを誘った。

 平の所属事務所はこの日、騒動に関して「100%解決していない」と現状を説明した。平は14日に公式HPで「寝耳に水」「大変申し訳なく思います」などとコメントしていた。

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