無免許運転をしたとして道交法違反罪に問われた元お笑い芸人北見寛明被告（３２）に東京地裁は懲役４月（求刑懲役７月）の実刑判決を言い渡した。約３年前にも無免許運転で有罪判決を受け、執行猶予中だった。道交法では無免許運転をすれば３年以下の懲役または５０万円以下の罰金が定められている。再犯で４月は軽いのか重いのか。日本テレビ「行列のできる法律相談所」に出演する北村晴男弁護士に聞くと「決して軽くはない」との答えが返ってきた。

　北村弁護士は「軽くはない」とする理由について、「無免許運転は確かに悪いことで絶対にあってはいけないことだが」と断った上で、「酒気帯び運転で重大事故を起こしたわけでもなく、スピード違反で超過速度が何十キロもあったというわけでもない。運転時の詳細は分からないが無免許以外に特に危険運転がなかったのであれば、ものすごく危険とまでは言えない」と説明した。

　３年前の執行猶予も取り消され、その時の刑も課される。逮捕から判決が確定するまでの未決勾留日数を差し引いても相当期間、刑務所に収監されることになり、北村弁護士は「相当なダメージ。決して甘い判決ではない」とした。

　判決が確定すれば北見被告は今後、交通刑務所に収監される。一般の刑務所との違いについて北村弁護士は「判決で裁判官が言ったように、北見被告は交通規範意識が極めて低い。そこを矯正することになる。交通事故を起こすとどれだけ大変なのか。被害者に障害が残るとどれほど過酷か、死亡事故だと遺族がどれほど悲しむか。そういった実情を学ぶことになるだろう」と述べた。

　一般の刑務所で殺害犯や強盗犯と一緒に収容すると負の影響を受ける恐れがあり、それを避ける狙いもあるという。

　イケメン芸人としてバラエティー番組に出演することもあった北見被告。所属事務所からの契約も解除され、復帰の可能性はほぼゼロ。交通規範意識が低いがゆえに失った代償はあまりに大きい。

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　北村晴男（きたむら・はるお）　弁護士。長野県出身。日本テレビ系「行列のできる法律相談所」にレギュラー出演。趣味はゴルフ、野球。月２回スポーツなど幅広いテーマでメールマガジン「言いすぎか！！弁護士北村晴男　本音を語る（ｈｔｔｐｓ：／／ｗｗｗ．ｔａｍａ-ｐｒｏｊｅｃｔ．ｃｏｍ／ｍａｉｌｍａｇａｚｉｎ／）」を配信中。