体型のくずれや贅肉が気になる４０代、５０代。今まで履いていたパンツやジーンズをもう一度履きたいし、ポッコリお腹や背中のもたついたお肉をなんとかしたい。でも、一体どうすれば効果があるのか分からないと嘆くＡ子さん。

　「下腹の改善や背中の脂肪は、基本的なことですが、姿勢を正すことを意識してみて下さい。効果が感じられますよ」というのは、パーソナルトレーナーの郡勝比呂（こおり・かつひろ）さん。健康的な体を競うベストボディ・ジャパン２０１３日本大会のファイナリストで、トレーナーとしても数々の同コンテストグランプリ獲得者や入賞者を生み出している。

　「特別な運動をする前に、まずは背筋を伸ばして、肩甲骨を閉じてみて。頭から糸で吊られているような姿勢を維持すること。簡単でしょ（笑）。でも実は続けるのが難しいんですよ。背中がまるくなってしまうと、胸椎と頸椎の湾曲が変わってしまいます。Ｓ字カーブがだんだん前に倒れて、Ｃのカーブに変わり、戻りづらくなる。まずはしっかり背筋を伸ばして、背中の筋肉を使うことを意識して下さい。姿勢が良いともちろん若く見えますし、背中に脂肪がつきにくくなります。肘を後ろに軽く引くイメージで、そり腰にならないように気を付けて立ってみて下さい」

　－確かに姿勢を整えてみると、５歳くらい若返りますね

　「姿勢のいい人は、全体の雰囲気もハツラツとして若く見えますよね。加えて、背骨周りの筋肉や肩甲骨、お腹を少し意識しておくだけで、体幹が鍛えられます。気になる下腹ですが、内臓が本来は、正しい位置に収められて機能しているんですが、体幹が衰えると、内臓が下がってきます。内臓の機能が低下すると、例えば肝臓なら、毒素が排出されず顔色がさえなかったり、慢性疲労につながりますし、腸なら、排泄が出来ず毒素がたまります。あとは、内臓下垂すると、尿漏れに繋がったりもします」

　－姿勢を維持すると、結構汗をかいてきます。

　「新陳代謝も高まりますし、基礎代謝があがるので痩せやすくなりますよ」

　－正しい姿勢にすると呼吸も深まりますね。

　「横隔膜の働きが良くなって、深い呼吸ができるようになります。横隔膜は呼吸はもちろん、体幹の安定のために大事な筋肉です。深い呼吸が出来ていると言うことは正しい姿勢をとれている証拠です！」

　簡単にできて新陳代謝が高まる姿勢、ぜひ挑戦してみてください。

　（デイリースポーツ特約・せと麻紗子）