山口先生と会うと泣かされます

 「スクール☆ウォーズ」が終わって何年もたってから、僕が演じた滝沢賢治のモデルになった伏見工業高校の山口良治先生と、大阪の番組でご一緒しました。花園ラグビー場で、ハプニングみたいにお会いして。

 僕も聞かなきゃいいのに「先生、ホントはドラマの中ではみんないいやつだけど、コイツはホントにダメなやつっていたんじゃないですか?」って聞いちゃったら「山下君、どうして最初からダメって決めつけるんですか?僕は最初からダメって思ったことは一度もない」と言われました。

 ドラマと現実は違うと思っていたんです。「耐えるのが教師」と思っていたら、「この人はホントにドラマの人と同じなんだ」と思って。あの先生と会うと泣かされます。熱い!山口先生がいなかったら「スクール☆ウォーズ」が生まれてなかったのは間違いない!

 原作のノンフィクション「落ちこぼれ軍団の奇跡」を書いた馬場信浩さんも、番組プロデューサーも、先見の明がありました。

 ちなみに、主演が決まって「山口先生に会うか?」と言われたけど、その時はお会いしませんでした。僕は「スクール☆ウォーズ」の滝沢賢治なので、イメージは僕の中にあるんです。仲間の絆や生徒との信頼関係は、演じながら、ドラマが進んでいく中で構築されるので。

 ラグビーのルールは意外と難しいです。もちろん基本的なルールは知ってますが、細かいところで、いまだにちょっとわからないところもあります。

 でも、あまり周りの人もそれを求めているわけじゃない。ルールをテレビで見ているわけじゃないですし、メンタル面が番組のテーマだったので。

 撮影は1週間に1日休むんですよ。最初の1~2カ月は休日に外出してたけど、2カ月目くらいからはひたすら寝て、体を休めていました。気が抜けない作品だったから、気力も体力も、ヘトヘトになるまで追い込んでましたから。

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